44話 ページ45
.
「っはぁ、はぁ、……ジェイド後でぜってぇ絞める」
「おやおや。さ、Aさん。一緒に食べましょうか」
「はい。…フロイドくん、大丈夫ですか?」
「…………ペンギンちゃん大好きぃ……」
「ふふ。
「すぱしーば…………」
ゼェゼェと息を切らしながらも食堂までやってきたフロイドくんと、最後まで私を降ろさなかったジェイドくんに挟まれて食事をする。
途中リドルくんに「廊下を走るな!」と怒られてしまった。
「しかもジェイドはまぁたキノコ食ってんのかよ………飽きねぇの?」
「ええ。飽きるどころかどんどん興味が深まっていきますよ」
同じ距離を走った筈なのに、ジェイドくんは涼し気な顔をしてキノコのソテーを食べている。
「Aさん。口を開けてください」
フォークにキノコを刺し、ジェイドくんが差し出してくる。
「!!」
「大きく口を開けて………そう、そうですよ」
今日は何かと口に物を運ばれる日だ。
控えめに口を開けると、ジェイドくんは恍惚とした表情を浮かべる。
「お、オレだって……!!」
パカ、とフロイドくんも口を開けた。
彼もキノコが食べたいのだろうか。
「……ふふ。ふふふ」
「?」
意味があるような笑い声を漏らし、ジェイドくんは口にキノコを運んだ。
美味しい。
「あでっ!?」
「いたっ」
「お前たちは何やってるんですかっ!?」
両サイドの頭が急に沈んだかと思ったら、顔を真っ赤に染め上げたアズールくんが背後に立っていた。
「
「どうしたもこうしたも………!!……ッいえ、貴女は知らなくて結構ですよ」
食べさせることがそんなにいけなかったのか、それとも口を大きく開けすぎたか。
彼が怒っている理由は分からなかったけども、両サイドの双子の機嫌は急降下しているのは理解出来た。
「ってぇなァ………」
「………………」
「お二人共、機嫌を治してくださいな」
私は宥めるように、ボルシチに入っていたキノコとウインナーをそれぞれ差し出した。
「貴女は本当に…………ッはぁ……」
アズールくんが大きな溜め息を吐く。
二人の機嫌は直ぐに治り、嬉しそうに咀嚼していた。
1004人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【ツイステ × 文スト】魔人の双子の妹は異世界へ飛ばされたようです《3》
〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第六幕
もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明日羽(プロフ) - 22話「ナンヨウハギ先輩」と書いてありますが、イデア君のことを言っているなら「ホタルイカ先輩」ではないですか?意図的にやっていたらすみませんm(_ _)m (2022年8月24日 21時) (レス) @page23 id: 671ce2cf6e (このIDを非表示/違反報告)
あかさたな - かなり前からこの作品見てますもう尊すぎです…今更なんですけどツイステって中学じゃなくてミドルスクールだったような気がします。ツイステマジで初心者なので間違っていたらすみません… (2022年1月16日 11時) (レス) @page41 id: 2a968727d8 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - ぴぃやああああああああああああああああああ無理、無理、兄弟愛尊いよぎぃやあああぁああぁぁあぁぁあああぁぁああああぁあ。 好きです。 (2021年1月11日 16時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - そらちゃんです!!さん» うわああああああああああありがとうございますううううううう(歓喜) (2020年6月28日 16時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
そらちゃんです!!(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおすきですうううううううううううううううううううう、!!!!!特にユウの絡みが好きです! (2020年6月28日 10時) (レス) id: c4f3cb5b0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月16日 22時