【ツイステ × 文スト】魔人の双子の妹は異世界に飛ばされたようです

25話 ページ26

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「ただいま帰りました、イデアくん」

「だ、大丈夫だった！？何もされてない！？変なもの売り付けられたり契約書書かされたり脅されてない！？」



部屋のドアを開けるや否や、恐慌したイデアくんに肩を掴まれて質問攻めにあった。



「大丈夫ですよ。ジェイドくんから美味しい手料理を振る舞われたぐらいです。それに、そういった事は本業ですから慣れてますよ」

「……そ、そっか。なら良かったんだけど…」



私が弁解をするとイデアくんはすぐに落ち着いた。

昔はフェーヂャの代わりに敵組織に捕まったこともある。脅されるなんて生温いものだ。



「あぁ、そうだ。イデアくん」

「ん？」

「フロイドくんからこの世界には人魚がいらっしゃると聞いたのですが」

「あっ...(察し)うん。僕はあんま見たことないけど」



あんま、ということは多少は見たことがあるのか、イデアくんは思い当たる節があるようだった。



「今度、彼にみせてもらう約束をしたのです。是非一緒に行きませんか？」

「いｯｯ！？い、いや！ぼ、僕は遠慮しておくよ。怖いし」

「あら。それは残念です」

「そ、それよりもさ。夕食の時間までゲームしない？」

「チェスなら出来ますよ」

「ktkr。やりましょうぞ！！」









──── 一方、ヨコハマでは。



「太宰さん！彼女は潜窟(アジト)内のどこにもいませんでした！！」

「嗚呼。兄と一緒に行動もしていなかったよ」

「《鼠》の妹は全国に手配済みだ。………が、未だに『神の目(アイズオブゴッド)』を使っても見付かっていない」


魔人・フョードルは特務課に引き渡された。

しかし、その双子の妹であるAはヨコハマから姿を消していた。今や探偵社やマフィア、特務課が必死になって消えた彼女を探している。



「……あのドストエフスキーが愛妹を易々と引き渡すとは思えないんだけどねぇ」

「俺も同感だな。奴ならば彼女だけでも逃がすだろう」



砂色のコートを着た男と高級なスーツを着た男は既に心当たりがあるような顔付きだった。



「お姫様(プリンセス)はこの世界にもう居ないようだよ」








「チェックメイト」

「ひぇ〜〜……A氏強すぎでは………？」

「ふふ。兄の方が私より上手ですよ」

「やばぁ…………」



『お姫様(プリンセス)』は別世界にて友人とチェスを楽しんでいることは、彼等には知る由もない。

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