23話 ページ24
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…でも結果はオレの予想とは真逆だった。
ホタルイカ先輩の隣に座ってる子は、廊下で見た白い帽子を被ってた。オレは確信を持って突っ込んだ。
「ばぁ♡」
抱き着いた子は肩をビクリとも揺らさなかった。
チラリと見えた顔は中性的で、男にも見えるし、女にも見える。だけど身体の柔らかさで女なんだなって分かった。
「あれぇ、驚かないんだ〜?つまんねぇの」
半分嘘で半分本当。
人形並の無反応っぷりに、逆にオレが驚いていた。
この子の名前はA・ドストエフスカヤって言うらしい。
「ん〜……ペンギンちゃん!」
「………???」
「なーんかぁ、朝見た時に着てたの真っ白なやつだったから」
寒いとこから来たんならペンギンでピッタリじゃん?
ホタルイカ先輩からペンギンちゃんを奪い取って、オレらはアズールに見せに行くことにした。
抱き上げた彼女はワカメみてぇにすんごく軽くて、オレはここにも驚いた。
VIPルームのドアを蹴破ると、部屋にいたアズールの怒った顔が見えた。ペンギンちゃんを見るといつもの調子に戻って、ソファに座らせるように指示した。
………ここからが怒涛の展開だった。
どう見てもオレらより年下のペンギンちゃんは本当は20歳超えてて、小エビちゃんと同じく異世界から来ていたらしい。
「ペンギン "ちゃん" じゃなくてペンギン "先輩" じゃーん…」
「呼びやすい方で結構ですよ」
「じゃあペンギンちゃんのままにする〜」
更に
オレこの子気に入ったかも。超面白いんだけど。
「ペンギンちゃんさぁ、オレのこと怖くねーの?」
「ええ、まあ」
やっぱりペンギンちゃんには驚かされてばかりだった。オレへの態度も慣れている様な感じで。
大人の対応ってこと?
「……………ふーん」
面白いんだけど、ちょっと退屈な気もした。
「……フロイド、Aさんを困らせないでください」
「大丈夫ですよ。友人が増えて私も嬉しいですから」
そう言ってペンギンちゃんは軽く笑って、オレの頭をその細い指で優しく撫でた。
「…子供扱いすんのやめてくんね?」
「これは失礼。私から見ると貴方達は全員子供なので」
「フフ、確かにAさんは僕達よりも年上ですからね」
でもなんかヤダ。モヤモヤする。
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明日羽(プロフ) - 22話「ナンヨウハギ先輩」と書いてありますが、イデア君のことを言っているなら「ホタルイカ先輩」ではないですか?意図的にやっていたらすみませんm(_ _)m (2022年8月24日 21時) (レス) @page23 id: 671ce2cf6e (このIDを非表示/違反報告)
あかさたな - かなり前からこの作品見てますもう尊すぎです…今更なんですけどツイステって中学じゃなくてミドルスクールだったような気がします。ツイステマジで初心者なので間違っていたらすみません… (2022年1月16日 11時) (レス) @page41 id: 2a968727d8 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - ぴぃやああああああああああああああああああ無理、無理、兄弟愛尊いよぎぃやあああぁああぁぁあぁぁあああぁぁああああぁあ。 好きです。 (2021年1月11日 16時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - そらちゃんです!!さん» うわああああああああああありがとうございますううううううう(歓喜) (2020年6月28日 16時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
そらちゃんです!!(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおすきですうううううううううううううううううううう、!!!!!特にユウの絡みが好きです! (2020年6月28日 10時) (レス) id: c4f3cb5b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月16日 22時