【ツイステ × 文スト】魔人の双子の妹は異世界に飛ばされたようです

21話 ページ22

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ボードゲームをするだけなら身体的にも問題は無いし、頭脳戦だからかなり有利だ。



「ペンギンちゃんが土臭くならないのは良かったんだけどさぁ〜…………」

「Aさんはボードゲームがお好きなのですね。意外でした」

「兄とチェスをするといつも引き分けになってしまうんです。チェスだけでなく、他のゲームも」



前にトランプで暇を潰した時だって、お互いがトランプ一枚一枚の微かな傷を覚えてしまっていた為に、勝負にならなかった事はまだ新しい記憶。



「流石は双子……ということなのですかね？」

「まー俺らも似た者同士だもんね、ジェイド」

「そうですね。キノコ嫌い、という点を除いては」



少しでも強くなって、フェーヂャより上手になりたい。いい加減Draw(引き分け)から脱却したいのだ。



「では、約束通りに軽食をお作りします。ご希望のメニューはありますか？」

「ピロシキでお願いします」

「僕はイカ墨パスタで」

「オレはたこ焼き〜」



ジェイドくんはオーダーを聞いて、スタスタと部屋から出て行き、未だ抱き着かれたままのフロイドくんが私を覗き込んだ。



「ペンギンちゃんさぁ、オレのこと怖くねーの？」

「ええ、まあ」



私を見る瞳には敵意は無く、声だって優しい。

怖いというのは、フェーヂャを怒らせた時だ。
見るもの全てを凍てつかせるような目をしていた。

……かなり昔のことなのだが。



「……………ふーん」



私の返事に興味が無さそうな反応をし、腕の力が少し強ばった。



「……フロイド、Aさんを困らせないでください」

「大丈夫ですよ。友人が増えて私も嬉しいですから」



昔から遊び相手はフェーヂャやゴーゴリくんしか居なかった私にとって、積極的に友達アピールしてくれるのはとても嬉しいのだ。

フロイドくんの頭を撫でると、彼は吃驚したようで私をじろりと見る。



「…子供扱いすんのやめてくんね？」

「これは失礼。私から見ると貴方達は全員子供なので」

「フフ、確かにAさんは僕達よりも年上ですからね」



でもなんかヤダー、と言ってフロイドくんは甘えてくる。これではウツボというより小動物だ。

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