１話 ページ3
ー博麗神社ー
現・博麗の巫女である『博麗霊夢』は、紅魔館のメイド長『十六夜咲夜』から、異変解決を頼まれて
いた。
霊夢「なんで、私が！」
咲夜「いや、異変解決は巫女の仕事でしょうが」
そう咲夜からつっこまれた霊夢は、大きなため息をついた。
霊夢「はぁぁぁぁ…私と違って、異変解決したがってるどこぞの『弾幕はパワーだぜ！』とか言って
る普通の魔法使いに頼みなさいよ」
咲夜「普通に魔理沙って言いなさいよ。まずそもそも今回の異変は限られた場所でしかおこってない
のよ」
霊夢「限られた場所ォ？」
咲夜「紅魔館以外だと、白玉楼や、守矢神社、地霊殿とかかしら」
霊夢「まずそもそも今回の異変について聞いてないんだけど」
咲夜「あら、本当ね」
霊夢「殴っていい？」
咲夜「今度、食べ物持ってきてあげると思うから許してちょうだい」
霊夢「思うからって…」
咲夜「今回の異変はね、『鏡』よ」
霊夢「鏡って自分の姿を映すものでしょ？」
なんでそんなものが異変なのよ、と霊夢は呟いた。
咲夜「いいえ、違うのよ。その鏡は自分を映すんじゃなくて、不思議な少女が映るの。
その少女は、こっちに来てと言うのよ…。」
霊夢「言うだけならいいじゃない。」
霊夢はそれだけだと思った。
咲夜「いえ、違うのよ。そのあとに手を伸ばしてきて、鏡の中に引きずり込もうとするのよ…」
霊夢「ちょっと待って。それ、誰が体験したの？」
咲夜「お嬢様よ。でも、なんとか時間を止めて、引きずり込まれないようにしたわ。」
霊夢「今回の異変、やばいわね…」
霊夢は知らなかった。
いや、知る余地もなかったと言ったほうがいいだろう。
今回の異変は、自分も倒されるかもしれないことを…
そして…
“幻想郷が終わるかもしれないことを”
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作者名：秋桜零 | 作成日時：2020年8月9日 17時
