少年院にいるあの子【呪術廻戦】

可哀想なアイツ ページ18

伏黒side

恵「五条さん、説明してくれますか？」

何を、と聞かなくても分かるだろう。転校生としてやってきたアイツのことだ

悟「まあ聞くよね」

野「ちょっと男二人で何の話してんのよ」

俺らの会話に釘崎だけが付いていけてないようで不機嫌に顔を顰めた

恵「アイツ、少年院で俺が釘崎を助けた時に置いてった奴だ」

野「ハァ？！とんだクソ野郎じゃんか！！」

それはそうだ。何たって少年院にいたんだからな

16歳未満の犯罪者が収容される場所にいた奴がなんで高専にいる、という意思を込めて五条先生を睨んだ

悟「一応伊知地に足止めしておいてって頼んでるけどあの子が帰ってくる前に説明しちゃいたいから質問ナシね

まず恵の言ってる通り2人が少年院で遭遇した子だ」

五条先生がそういうと釘崎の顔が更に歪められた

悟「ただあの子が少年院に居たのはあの子が何かをしたんじゃなく巧みに計画によるものだ

禪院家の者にね」

恵「どういう…！」

悟「はい質問はナーシ

あの子のお母さんが禪院家の血筋なんだよね

けど呪霊が見えるだけで術式を持たないからだいぶ昔に破門にされて非術師と結婚

まー呪霊が見える見えないのイザコザで数年で離婚してるんだけどさ

で、あの子が小学校1年生の時に学校で術式を用いて呪霊を祓った事がどういうことか禪院家の耳に入った

ただの術式ならほっとく所だがどうやらあの子の術式は禪院家相伝のもので、奴らは喉から手が出るほど欲しがってたウン数十年ぶりの術式

そこで何とか一族に迎え入れようと接触を図るも母親に妨害されて介入は敵わなかった

そこからあの子は母親と色々な場所を転々として逃げるもんだから足取り掴めなくて困った禪院家はこう考えたんだ

『母親を消してしまえばいい』とね」

クソみたいな奴らの顔が浮かびどうしようもない怒りが湧いた

それは釘崎も同じ様で、眉を釣り上げてた

悟「それであの子の母親を精神的に追い詰め、禪院家にトラウマがある母親に自分達が近くにいる事を何らかの方法で知らせて自 殺に追いやったのさ

その後上手く権力を行使して彼女に罪を被せて少年院に入れた

そうすれば院に居たあの子は周りから疎まれ、自分達に親権も纏めて得るチャンスが回ってくる

まあこんな感じにあの子は幼い頃から相伝の術式を持ったが為に禪院家に振り回されてんのさ」

ホント腐った野郎共には付き合い切れないよねと五条先生は零した

情報の理解が追いつかないがアイツは完全に被害者だった

マジかよ→←御三家らしいです

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