鬼妖怪の弟子は人間だった！？ 人間の章 【妖怪ウォッチ】

またしても夢。そして思いだす昔 ページ13

「酒呑童子、か。結構言いにくい名前ですね。

　主に前半」


「言いにくい・・・・はっはっは！今までそんなことを言ってきた

　邪気集の童子はお前が初めてじゃ！」


豪快に笑う姿は、師匠そのものだ。


私と師匠ってこんな出会い方してたんだ。

全然覚えてない、大切な事なのに。

目の前の私は、利用することを忘れて師匠を眺めていた。

豪快な笑いは薄まり、酒呑童子は縁側に座り込んで

盃の中の何かをぐっと飲んだ。

あれはお酒だな。

ぷぅんとした独特のにおいが広がっていた。

酒呑童子は、全て呑み終わってから

話し始めた。

「わしは童子つながりのこの職業の者と仲良うしたいのだがな

　邪気集の童子と言われるだけある。

　それなりにわしらの利用ばかりを考えておる。」


そう言い終わると、師匠は目の前の私に近付いて

さっと言った。


「お主、面白いのぉ。

　仲間になってやる。」

目の前の私は弱々しく返した。


「・・・友達でよろしければ・・・」


ぶわっと風が吹きかかる。


ああ、そうだった。


初めて幸せを知った時。


初めて友達を作った時のこと。


拳と拳が優しく触れ合う。


謎の文字が円状に広がり、一枚のメダルが出てきた。






「＿＿＿＿師匠？」

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