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たわいもない会話をしながらご飯を食べ終えると、ゲームでもやるか、という流れになりテレビをつけた。
「あれ?ジェイソンやってるやん」
『ぇっ…ホントだ…ジェイソンといえばTOP4ですね』
ちょっとビビり顔のAちゃんがそういいながら笑う。
「みてくれてたりするん?俺たちの動画」
『見てますよ、面白くていつも笑ってます。私、怖いのは苦手なんですけど皆さんのは見れました!』
「なんかびびってるAちゃん想像できるもんな」
『そ、そんなびびってないですよ!』
「えー?じゃあ今からジェイソン最後まで見よや?ゲームやめー」
『………いじわるですね』
ぷくって膨れっ面のAちゃん。
いや、可愛いすぎやろ。
「ふふ、嘘やん、ゲームしよか」
可哀想なのでチャンネルを変えようとリモコンに手を伸ばすとAちゃんの手と重なった。
「っどした?」
『見れます!ぜんっぜん平気です!』
ずいっと近付いて強がるAちゃん。
「あはは!なんや負けず嫌い?」
『ちがいますもん!』
リモコンを俺から奪い自分の方へと隠す。
そんなこんなでジェイソン鑑賞会が始まった。
ーーーーー
横を見れば手で顔を隠しながら見るAちゃんの姿。
割と近い距離に俺はジェイソンじゃなく、Aちゃんにドキドキしていた。
「(あ、もうすぐヤられる)」
そろそろグロテスクなシーンだなーと思いAちゃんを見る。1人目のターゲットにジェイソンが襲いかかる。
Aちゃんは、小さく声を漏らして肩をびくっと震わせた。手で顔を隠したけどそれ…もう見てないやろ(笑)
「なぁ見えてるん?それ」
とツッコむと
『み!見えてます!』
「いやみえてへんやん」
『ほ、ほら!っ!』
俺がいじわるを言うので、手をどかしたと同時にまた惨殺なシーン。
びっくりしたAちゃんはまた手を戻し驚いた反動で俺にぶつかる。
『ご、ごめんなさっ』
「ふふ、やっぱりこわいんやんもう見らんでええて」
涙目のAちゃんは可愛いけれど、さすがに可哀想やな。そのままナチュラルに頭ぽんぽんをしてしまった俺は慌てて、ごめん!と言葉がでた。
『いえ…』
視線を下に落として呟いたAちゃんの赤い頬が見えて俺もつられて赤くなった。
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作者名:アキラ | 作成日時:2021年7月19日 12時