【ky】こんな結末、当たり前だ。【rtrt】 (ページ14)

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A side

私はレトさんと連絡を終えた後、キヨくんに
ちょっと家のペンタブを取って、買い物してくるね、と伝えた。

「え！俺今から実況撮るから送ってやれないよ〜あとじゃだめ？」

『大丈夫だよありがと、晩御飯何がいい？』

「え〜…じゃあハンバーグ！」

『分かった、今日はハンバーグね！じゃあちょっと出かけてくるね』

「んー、待って待って」

と私に近寄るとちゅ、と軽くキスをされた。

「いってらっしゃい、気をつけてね？」
　

『うん』

笑顔のキヨくんに胸が痛んだ。

自宅へ戻りながらこんな事を考えた。

キヨくんは私にとても過保護だ。
私がどこかに行こうとすれば送る、と言うしもちろんお迎えだってしたがる。
私の変化にもすぐ気付くし…

私は器用な方じゃない、
こんな、レトさんとの関係がいつバレてもおかしくないんだ。

なのに今も、嘘なんてついて足ははやくはやくと進む。

私、いつからこんな人間になったんだろう。

家に着くと軽く掃除をして、身だしなみを整える。来る時に買った飲み物も冷やした。

もうすぐ来るかな、と思っているとチャイムが鳴った。私は急ぎ足でドアを開けた。

「Aちゃんっ、」

開けたと同時にレトさんから抱き締められた、私はお久しぶりです、と言うと
会いたかった、と弱々しくレトさんは呟いた。

体を離され久々に見たレトさんの顔には涙がつたっていた。

『っ？！レトさん、どうしましたか？！』

慌てて涙を拭う私、

「ごめん、俺っバカみたい、なんかずっとAちゃんの事しか考えれんくて、…寂しかったっ、何回もこんなのダメやろって思っても、Aちゃんに会いたくて…」

子供みたいにぐずるレトさんが不謹慎にも可愛い思えて、だって、私も同じなんだもん。だからなんとも言えない感情になった。

『私もずっと、考えてましたレトさんのこと。ずっと、ずっとです』

というと、そのまま口を塞がれた。
この前した優しいキスではなく、少しだけ乱暴なキスだった。