28話 ページ35
翌朝_______________
「んーーー、よく寝た・・・」
いつもより少し、いやかなり遅い起床。今日は一日オフなので久しぶりに目覚ましを掛けず思いっきり熟睡できた。
癖がつかないよう気をつけながら髪をまとめ、歯磨きをして顔を洗いコンタクトをつける。いつもは度入りのクリアレンズだが、今日は背伸びしてブラウンがかったカラコンにしてみた。
なぜ私がここまで気合を入れているか、皆さんわかるだろうか。
そう、今日は宏規くんとのディナーの日。
約束した日から随分経ってしまったが、その分期待が膨らんで倍になる。
電気ケトルに水を入れお湯を沸かしつつ、今日着ていく服を選ぶ。
やっぱり定番のワンピースか、いやオフショルも捨てがたい。あえてのパンツもいいな。
ふと、浮かれまくっている自分に気づく。
「…デートの女の子ってこんな感じなんだろうな、」
生まれてこのかた彼氏なんてできた事がない。
というかそもそも仕事以外で同年代の友達なんて洸ぐらいだ。
小学生の時点で既に仕事の関係でほとんど不登校だったし、学校行事の思い出だってない。
中学校でも女子特有のグループに馴染めず、結局仕事により一層打ち込むようになってしまった。
高校も通信制で、一応卒業した程度。
もちろんそれは自分で選んだ道だし、後悔はしていない。
でも、それでも、
街角や駅で好きな人と楽しそうに話す同い年くらいの子を見ると、「羨ましいな」って思ってしまう。
私だって年頃の女の子なんだ。
今日の事を、
そこに恋という感情があるのかはわからない。
世間一般的に言えば、彼の事は気になってはいる。
でも洸の事もあってよくわからなくなってしまっている。
この気持ちが友情なのか愛なのか。
というか、冷静に考えろ私。
まだ出会って数週間の男の人にそんな事を思っては失礼だろう。
まだ時間が必要だ。
私はまだまだ、宏規くんの事を何にも知らない。
「やっぱり変だ、私」
寝ても覚めても恋だの愛だの。
きっとこれも魔法なんだろう。
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晴菜 - 続きを楽しみにしています!頑張って下さい。 (2019年9月8日 17時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - 葵惟ありがとうございます!これからも頑張ります。 (2019年3月23日 14時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
葵惟 - 三浦くんの可愛さとかっこよさに殺られました...。更新頑張ってください! (2019年3月12日 0時) (レス) id: 891032b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - こまこさんありがとうございます!長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした泣。これからも更新頑張ります! (2019年2月28日 22時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
こまこ - 本編の方も三浦くんのかわいさと色気がヤバかったです。もっと作者様の書く三浦くんがみたいです! (2019年2月23日 23時) (レス) id: 1392e5ead8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LingLing | 作成日時:2019年1月9日 23時