[刀ミュ]その視界に[つはもの]

1話 ページ2

「A、ミュージカルの依頼が来てる。」


夜も更けてきた午後9時、

電話をとって開口一番、マネージャーから唐突にそう聞かされた。



「え、依頼？オーディションじゃなくて？」


「うん、指名。いやー珍しい事もあるもんだ。」


今年35歳になる彼女は電話越しでビールを煽りながら淡々と告げる。
美人なのに結婚できないのが悩みの敏腕マネージャーで、彼女のとってくる仕事は私に合っているものばかりだ。


「あの、タイトルは・・・」



「刀剣乱舞 つはものどもがゆめのあと、よ。」


ん？いまなんて？


「つ、つわ？ゆめ？なんて？」

「・・・注目すんのそこじゃないわよ。

刀剣乱舞！いま話題になってる2.5次元舞台よ！」


「ん、あ、あー！洸が出るって言ってたやつ！」


ようやく合点がいった。あの作品か。


「で、話戻すけど、役も見た感じ貴女に合いそうなものだし、この際だからダンスや歌に挑戦してみるのもいいんじゃないかしら？っていうのが私と社長の意見よ。
まあまた細かいことは明日事務所で資料渡すわ。」


「了解でーす。じゃあ__________」





明日のの予定を取り付けて電話を切る。


スマホで刀剣乱舞について調べてみると、どうやらかなりの人気作品らしく既に何回も公演を成功させている。


キャストの欄には親しい人や私も知っている有名な俳優さんばかりだ。





「・・・面白そうかも、刀剣乱舞。」

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