一目惚れ、意地悪。【国見英】 (ページ5)

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一目惚れページ5

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『日誌書いといてよ』

「なぜ俺」

今日は俺たちが日直。なんだかんだ日直って仕事多いいし面倒くさい。

『だってヤなんだもん』

「俺も嫌だけど」

『えー……ならさ、上手に告白出来た方がやるっていうのは？』

「何それ。ふざけてんの」

『ううん、本気』

あーもう。絶対コイツ俺の気持ち知っててやってんだろ。

「ふざけたゲームやってないではやく『好き』」

「は？」

『好き、国見くんが好き』

そう言った後、目を閉じた瀬戸内が近付いてくる。

ちょま、コイツマジなんなの、ふざけてるって……

反射的にぎゅっと目を瞑る。でもなかなか触れないアレ。

『開けちゃダメ』

少しして触れたアソコ。マジでやってんのか。

ゆっくり目を開ける。

「………おい」

『ふふ、キスしてると思った？』

「思ってません」

顔の前には瀬戸内の手が。……指かよ。

『そんな付き合ってもないのにするわけないじゃない』

「……そうですか」

『次、国見くんの番』

…結局俺もやんのかよ。

女子ってどういうのが好きなんだ？よく分からない。

頬に手を添えて、

「………好き」

『…私も』

「嘘つけ」

『本当』

「嘘だ」

離そうとした手を瀬戸内の手で掴まれる。

『…本当。なのに、国見くんは、信じてくれないのね……っ』

急に下を向く瀬戸内。……本当なのかってそんなわけあるかい。

『私も好きなのに……』

「本当に？」

『嘘だよ』

「ほらみろ」

だと思ったよ。何回この嘘つかれてきたと思ってんだよ。

『でも今の告白、きゅんとした』

「それはどーも」

『じゃあ日誌は国見くんね』

「なんで」

でも上目使いで言ってくる瀬戸内には逆らえるわけもなく、

「……ったく、わかったよ」

『ふふ、ありがと』

本当に意地悪だ。