夕暮れオレンジくんとツンデレくん 3 (ページ42)

今日:56 hit、昨日:7 hit、合計:397,394 hit

4 ページ42

しゃぶしゃぶがしたい！

という、蓮のお願いから
うちに招待した日の事だった。

黒｢康二、なんか電話鳴ってるけど。｣

キッチンでバタバタとしていれば
着信があることを教えてくれた蓮。

『えー？誰から？』

黒｢るるるる…？？誰？｣

『あー！るたくんやん！』

黒｢これじゃ誰かわかんねえよ笑。｣

笑いながらキッチンまでスマホを持ってきてくれた
蓮から受け取った。

『もしもーし、どちらさーん？』

室｢いや！通知見ろや！｣

『ははっ、冗談やん！どうしたん？』

室｢あー、今何してる？｣

『今家でご飯食べようとしとったけど。』

室｢…そっち行ってもええか？｣

『へっ？！』

その日に聞いてくるのが珍しいなあ…。

でも今日は久々に蓮とのデートやし…。

ちょっと困っていれば、蓮が俺の携帯を奪う。

黒｢もしもし？室くんですか？目黒です。お久しぶりです。｣

『ちょっ！れ…っ！ふがっ！！』

奪い返そうとしたら俺の頭をガッと押さえ込んで
動けなくさせられた…。

おい、雑やな！
俺恋人ちゃうんかい！！！

黒｢あ、はい。俺も会いたいんで。はい。康二にも伝えておきます。ではあとで。｣

そして勝手にお話が終わっとる？！

『ちょ！蓮！』

黒｢あと10分くらいで室くん来るって。｣

『え、蓮はいいの…？』

黒｢2人きりも嬉しいけどさ、康二の大好きな人と仲良くなるのも大事でしょ。…牽制もできるし。｣

『え？けんせー…？？』

黒｢ふふ、康二は自覚がないのが可愛いんだけど、俺としては大変なんですよ。｣

『え、ちょ…なにゆーて…？』

黒｢いいから、ほら早くしゃぶしゃぶの準備！室くんの分あるかな？足らなかったらあとで買いに行けばいいかな。｣

『お、おん。』

可愛い、なんて簡単に言うもんだから。
俺の顔はきっと今真っ赤やわ…蓮のバカ。

そんな真っ赤な顔を隠すように準備をすすめてると
蓮は俺をバックハグなどしてきた。

『…蓮、危ない。』

黒｢うん。気をつけて。｣

『離れたらええやん！』

勢いよく蓮の方を振り向くと、
軽く唇を合わせてきた。

黒｢今だけだから。いいでしょ？｣

こういう時だけ可愛い年下を演出してくる蓮に
思わず睨みつけちゃうけど

黒｢…その顔が可愛いんだよバカ。｣

急に男になるから困るんだよ。

その日、初めて蓮から深いキスをされた。