夕暮れオレンジくんとツンデレくん 3 (ページ24)

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side green

明日もあるしということで、そこそこに解散。

緑｢…で、佐久間、俺は何故ここに？｣

桃｢んー？一人でいるよりよくない？こういう時！｣

解散したあと、佐久間にタクシーに突っ込まれ
佐久間の自宅へ。

緑｢…そんな落ち込んでるように見える？｣

桃｢いや！見えない！｣

緑｢え、なら…。｣

桃｢見えないからこそ！今日はたくさん心の中にあるの、佐久間さんにぶちまけちゃえばいいんだよ！｣

1人で抱えたら、壊れちゃうって
頭のいいあべちゃんならわかるでしょ？

そうにっこり笑う俺のシンメ。

緑｢ははっ、なんだよそれ…。｣

桃｢あべちゃん、隠すの本当に上手だったから。きっとめめしか知らなかったでしょ。｣

緑｢多分、ね。｣

俺の同期は気づいてるような気がするけど。
聞いてこないのがふっかの優しさな気がした。

桃｢一区切りつけよ！今日は、自分のことだけ考えて好きなように話していいんだよ。｣

…好きなように。自分が望んだとおりに。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

関西で知り合った彼は、誰より優しく
甘えん坊で繊細で。

そのくせ、パフォーマンスはかっこいい。

顔だって、俺はかっこいいと思ってて。

俺の隣でにっこり笑う彼を、
いつの間にか好きになった。

かまって欲しくて、離れてても連絡した。

東京に来るといえば、案内だって買って出た。

君と同じグループになれば
もっと近付けるのかと思った。

確かに近くはなったけど
君が見ているのはもう1人の新規加入の彼。

それに気づいた時、
｢もっと早く動いておけば。｣
｢なんで俺じゃないの？｣
なんてマイナスな気持ちだって浮かんだよ。

本当は寂しいくせに素直になれない君を
本当は疲れてるのに甘えない君を

俺はほっておけなかったんだよ。

緑｢好きだった。本当に…。でも、俺は目黒みたいに、俺を好きになって欲しいって、…素直に行動できなかった。…目黒じゃなきゃ、できなかったんだよ。｣

なんか、頬が濡れてるな。
いっか、今日くらい。

ここには俺のシンメしかいないし。

ごめんね、佐久間。
お言葉に甘えて、今日だけは素直にさせて。

緑｢…康二と一緒にいれればいい。隣にいるのが俺じゃなくていい。｣

桃｢…あべちゃん、康二を大事にしてくれてありがとう。｣

佐久間の言葉に顔を上げれば、
ボロボロに泣いてる。

緑｢なんでお前が泣くんだよっ。｣

桃｢もらい泣きっ…ｸﾞｽｯ…。｣

ありがとう、佐久間。
お前がいてよかったよ。