好き、嫌い、好き 3 (ページ42)

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side 佐久間

あーこりゃなんか拗れそう。
って思って、なるべく穏便に済ませるように
とりあえずふっかにコーヒーを作らせて。

翔太の顔を見たら、混乱してる。

彩のことだから、
今は翔太に会いたくないから
義理のお兄さん？に来てもらうなんて
嘘をついたんだろうけど。

まぁバレちゃったら...ね？

ふっかが、コーヒーを運ぶと

「ごめんな、今日来たのはさ.....。」

義理のお兄さんが話したのは

彩と連絡が取れないから
バイト先であるここなら
何か知ってるのではないか？
ということだった。

お義兄さんは店には来ないようにしてたから
彩との関係をふっかは知らなかったらしい。

店で彩に会うと気まずいからってね。

優しいお義兄さんだよね。

「しかし、なんで彩のやつ嘘なんて.....。」

ふっかがそう呟くと、
全員が
あっ！！って顔になる。

お義兄さんを除いて。

「.......目黒か。」

翔太が怒気を込めた声で呟く。

お義兄さんは
キョロキョロと慌ててる。

「翔太落ち着いて。彩のお義兄さんも一旦落ち着いてください。」

涼太がすぐに言ってくれて
2人は少し落ち着いたようで。

彩が今どういう状況かなんて
一切わからない。

翔太が朱音ちゃんにLINEしたけど、
朱音ちゃんも全然連絡つかないらしい。

あんまり良くない状態なんじゃ.....。

そう思ってると、
お義兄さんがふっかに向かって言った。

「ふっか、今から彩の家行ける？」

「は？！え！！なんで俺なの？！」

「.......何が起きてるか分からないけど、彩は今翔太くんに会いたくないんでしょ？」

そう言いながらジロっと翔太を見る。
わぁ、誤解してるじゃん。

「翔太は！彩を裏切るようなことしません！」

俺がそう言うと、
他のみんなもコクコク！と力強く頷く。

「多分、俺らの知り合いと何かあったんです。それを素直に言えるやつじゃないから。」

俺がそう言うと、お義兄さんは
目を丸くする。

「あ！俺は癒し担当です！彩、実は俺のこと大好きなんですよ♡」

なんてふざけて言うと全員から

「ふざけんな！！！」

って言葉が聞こえる。

だってほんとのことだよ？笑

まぁいいや。

「彩のとこ行くなら、翔太はダメだろうから、涼太とふっかと阿部ちゃんでいいんじゃない？」

俺がそう言うと、
お義兄さんも納得したように
3人に彩の家の鍵を渡した。

3人に、俺と翔太は
彩を頼んだ、って視線を送る。

3人は素直に頷いて、
すぐに店を出ていった。