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side 佐久間

珍しく涼太からのLINE。

アニメ見てたのにーなんて思いながら
開けば

【阿部潰しちゃった。迎えに来てくれない?】

そんなメッセージ。

俺は阿部ちゃんが心配で
すぐにジャケットを羽織って
迎えに行った。



俺が見たのは
優雅に日本酒を飲みながら、
潰れた阿部ちゃんを見ながら
切ない顔をした涼太だった。


「涼太、連絡ありがとう。」
「ごめん。ほんとはあの二人の方がいいかなって思ったんだけど……阿部は見せたくないかなって思ってさ。」

うん、涼太それ正解。

「いいよ、俺寂しい一人暮らしだし、今日は俺んち連れてく。涼太も来る?」
「……えっ?」
「…一人でいたくない、でしょ?」

この二人がこんな感じになるなら
彩と翔太関連だなって思ったから
そういった俺に

「ほんと、佐久間うるさいだけじゃないんだから。」
「えっ?褒めてんの?!貶してんの?!」
「ふふ、今は全力で褒めてるよ。…お邪魔させてくれる?」

涼太は切なそうな顔のまま、笑ったんだ。

まぁわかるよ。
人を好きになってしまったら
引きずる気持ち。

だから、今はこの2人を元気にしなきゃなって。
シンプルにそう思ったから、
2人を連れて自宅に帰る。


俺の家に入ると、涼太は少しあっけに取られた。
まぁ嫁だらけだからね笑

少し笑って
「佐久間ん家って感じ。」
さっきより明るく言った。


「にゃはは。一人暮らしの割には賑やかでしょ?」
「いいじゃん、寂しくなくて。」
「うん、全然寂しくない!俺幸せ!」

俺と涼太で阿部ちゃんを担いでて
阿部ちゃん越しに笑い合う。


「なあ、佐久間。」
「んー?」
「俺ってさ、不毛な恋したのかな。」

阿部ちゃんをベッドに下ろしながら
涼太がそんなこと聞く。


「んー、これは佐久間さんの持論ね。」
「?」
「恋に不毛なんてものないよ。だって、幸せにして貰えるものでしょ?好きだったってことに限ってはさ。」
「……」
「俺はその恋を否定しない。不毛なんて言わない。悲しかったと思うけど、きっと恋自体は幸せなものだよ。落ち込むのも飲みつぶれるのも、ありだけどね。」

そう応えながら、阿部ちゃんの頭を撫でる。

ふふっ、なんて笑いながらまた寝る阿部ちゃん。

「2人とも難しく考えないで。好きな人が出来た自分をちゃんと褒めてあげて。」

俺の言葉に小さい声で
「ありがとう」
って涼太は呟いた。

俺が涼太の頭を同じように撫でれば
声を出さないように我慢して
鼻をすする涼太がそこにいた。

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黒雪 冬華(プロフ) - またしてもすみません、すぐ外します。 (2019年10月16日 22時) (レス) id: 4eb5adcd65 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月16日 22時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SNOWSNOW | 作成日時:2019年10月16日 22時

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