好き、嫌い、好き (ページ10)

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カフェドアマレットを作り終わり少しぼーっとしていると、ひょこっと可愛い顔が私に飛び込んでくる。

『あれー、さっくん、おまたせしてる？』
｢うん、おまたせされてる！早く来てー！｣

さっくんの大きい声が響いて、私は苦笑い。

呼びに来るのはさっくんだと思ってたけど、さっくんの元気さになんとなく救われる。

お水とカフェドアマレットをトレンチに乗せて、中に戻ると、ふっかはソファの方に寝てるし、みんなはそのまわりに座ってた。

『あ、みんなの分作ってない……。』
｢いいよいいよ、待っててくれてありがとね。｣

なんて言いながら、涼太がトレンチを受け取って、すぐふっかに水を渡す。
でもふっかは持てなくて、やーだーなんて言ってる。

子供か！可愛いけども！

すると、涼太が体を起き上がらせて、ほぼ無理やり水を飲ませた。

ふっかは嫌がりながら、水は美味しいらしくてコクコクと飲んでいく。

あ、これ腐女子が見たら喜ぶヤツなのか←

水を軽く飲んだふっかがちょっと目を覚ますと、私を見つめる。

『あ、ふっか大丈夫？』
｢彩ーーー！｣

そう叫ぶと思うと、私に抱きつくふっか。

？？！！ってびっくりしてると、ふっかはぼそっと言ったの。

｢彩は、ちゃんと守るからね。｣

守る？
守られるようなことしてないよ。

そして、またスースーと寝息を立てて寝てしまった。

『えっ、これどうしたらいいの？』
｢いいよ、俺と阿部が連れてくから。｣
と、ふっかの肩を掴んで立ち上がらせる。

｢俺の相方、そこらへんの女抱いてるアホな男だから、彩ちゃん優しくしなくていいよ。｣

あー、そっか、ふっかは多分私と始まりの理由ちがそうだけど、そこらへんの女の子と色々しちゃったのね。

『遊び方は下手かもだけど、それでもふっかはふっかだから。私の大事な友達だよ。』

私がそう応えると照くんは困ったように笑って、

｢女の子がそんなこと言っちゃダメだよ｣

なんて言うの。

女の子は綺麗じゃなきゃダメなのかな。

それなら私は女の子じゃないな。

改めてしみじみわかってしまって、自分のこのアホな気持ちを呪いそうになった。