好き、嫌い、好き (ページ25)

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そんな感じでワイワイ
賑やかになってしまったけど、
目黒蓮と康二はバイト、その2人に
ついてくように3人組は帰っていった。

｢目黒と康二ってどこでバイトしてんの？｣
『居酒屋って言ってたよ。女のお客さんが喜ぶから店長さんも大喜びらしい。』
｢あのルックスなら納得。｣
｢ただし、2人とも黙ってるなら。｣
『それにも納得。』

いなくなったのをいいことに
好き勝手に言う私たち。

｢ほんと仲良いね、4人とも。｣

なんて嬉しそうに笑う照くん。

昔から言ってたもんね。

｢この4人見てると癒される。｣

そう言われて照れてた私たち。

朱音と照くんが
付き合うようになってからは
5人で行動することが多くて。

今は朱音と翔太とは大学が離れて
5人で行動することは少なくなった。

寂しい気もするけど、
それも大人になっていくってこと
なんだろうなぁ。

『あっ！そうだ！』
｢ん？彩どうした？｣
『朱音そろそろ帰るよね？渡したいものあるから、ちょっと待っててくれる？』

閉店30分前。
随分長居してるけど、いつも
こんな感じ。

さすがにお店に迷惑になるって
そんなしょっちゅう来ないから
会えるとこうなってしまう。

私もほとんどバイトだから
朱音と普通に会うのは
少なくなってしまった。

照くんの話を聞くのが
辛いのもあるけど、
やっぱり朱音にも会いたい。
大好きな友達だから。

だから、これからも
よろしくって意味を込めて、

『はい！これ！』

朱音に渡したのは

｢え、これハーバリウム？｣
『うん…。作ってみた！』
｢は？！作ったの？｣
『やってみたかったってのもあるけど、どうしても朱音にあげたくて。』

へへっ、て笑うと
私に思い切り抱きつく朱音。

｢ありがとう…彩。｣
『ほんとは明日届けに行く予定だったんだけど、明日用事入っちゃって。』
｢いいよそんなの！嬉しい！｣
『よかった！朱音お誕生日おめでとう！明日もいっぱいお祝いされてね♪』
｢うん！翔太と涼太に貢がせてくるね！｣
『破産の手前くらいにしときなよ？』

｢いやだめだろ、やめとけ。｣
｢うーん、家のコレクション売ればなんとか…。｣
｢涼太！甘やかすな！｣

ずっと朱音と翔太と涼太とこの4人でいたい。

歪な関係でも友情は残るって
信じていたい。

そんな想いもほんとは
子供じみてるって私は知ってるのにね。