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AM6:00

目覚まし時計のうるさい音で
眉間にシワを寄せる男のドアップで
目覚める。

翔太にしがみついて泣いてたのは
覚えているけど、そのあとの記憶は
全然ない。

『……運んでくれたんだ』

ベッドの中で二人、抱きしめあって
寝ていたようだった。

なんだか目は重いけど、
スッキリした目覚めだった。

結局、翔太が何しに来たかは
わからないけど、私を慰めて
そしてそのまま眠っただけ。

セ フレだけど、そんなこともして
くれる翔太に申し訳なさと感謝が
込み上げてくる。

体を起こし、翔太の腕からすり抜けると

「うー……」

って唸る翔太がなんか可愛い。
思わずニヤけてしまう。

『ありがとう、翔太。』

私の言葉にピクっと反応しながら
朝の弱い翔太はまた眠りについていた。


リビングに出て、
バックに入ったまんまの
スマホの存在を思い出し、
充電しなきゃと取り出すと
通知が1件きていた。


【朱音】からのLINEだった。


【今日、彩バイト?学校終わったら翔太と涼太で行ってもいい?】


あそこでバイトを始めてから
たまに来る同じようなLINE。
照くんが一緒に働くようになるまでは
結構嬉しかったそのLINEも、
ちょっと憂鬱になる。

でも、それも明日までの辛抱。
それに明日は私は出勤ないし、
今日で最後だ。

照くん、あの制服似合ってたから
見れなくなるのは少し残念だけど、
今の私には丁度いいのかもしれない。

そう前向きに考えてから、
顔でも洗おうと洗面所に行く。
鏡に映った自分の顔を見て思わず、

『いやああああ!』


「なんだよ!どうしたんだよ!」

慌てて入ってくる翔太。

『翔太ぁ……!ブサイクが更にブサイクになっちゃったよぅ……』

「……驚かすんじゃねえよ。ビビったろうが!」
『だって、こんな顔が鏡に映ってみなよ!さすがに自分の顔でもドン引きやわ!』
「泣いたまま寝たんだからしゃーない。…ったく、何かあったかと思うだろうが。」
『それは……申し訳ない。』
「少し治してやるから、顔洗ったらこっち来い。」

ふぁぁ、と大きい欠伸をして
頭をポリポリと掻きながら、
翔太が出ていく。

こんなひどい顔が治せるのですか…?

てかあなたいつから美容アドバイザーに?

まあ治してもらえるのなら
こんな有難いことは無いので、
急いで顔をを洗い、リビングに戻った。

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作者名:SNOWSNOW | 作成日時:2019年9月12日 0時

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