好き、嫌い、好き (ページ45)

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side 佐久間

やっと俺の番だよ～うれピーマン！

今日は先輩の宮田くんとランチして
アニ☆イトっていう俺得な一日。

嫁を連れて歩いてると、
綺麗な髪の女の子とすれ違う。

『あれ、さっくんじゃん。』
｢おお！彩！なんか雰囲気違うからわからなかった！｣
『嫁に夢中で私が見えてなかっただけじゃないの？』

ってケラケラ笑う彩。

｢そ、そんなことはっ！ある！｣
『ですよね！』

俺の話も真剣に聞いてくれて
大きい口で笑ってくれる彩。

俺の癒し！

でも彩も俺を癒しって言ってくれる。

ある意味相思相愛！

｢大学終わり？｣
『うん、美容院行こうかと思ったんだけど、あまりに眠いからおうち帰ろうかと思って。』

そう言われてみたら珍しくクマが
目立っている気がする彩。

｢おつかれピーマン？｣
『寝不足ピーマン。』

ピーマン返しまでするようになるとは
お主やるな！

｢そかそか、おうちでゆっくり休むといいよ！｣
『そうするよ。さっくん今日は出勤？』
｢うん、そうだよ～。｣
『じゃあまたあとで会えるね。』
｢眠いのに大丈夫？｣
『仮眠取れば無問題！』
｢あんま無理しないでね？みんな心配するから。｣

大丈夫だよーなんて手を振って
帰っていく彩。

彩は普段から
疲れたとか眠いとかネガティブな言葉を
使う子じゃないからよっぽど眠いんだろうな。
ちょっと心配。

そんなとき、LINEの通知音。

誰かと思えば【ふっか】だ。

珍しいな、どうしたんだろ？

【今から暇？】

まあ用事は終わってるから暇だな。

【暇でやんす～！】

そう返すと、

【店にいるから来て欲しい。】

出勤前になんだ……？
勤務中じゃ話しにくい事なのかな？

頼み事かもしれないし、
了解！って返して、俺は店に向かった。

カランカラン♪
レトロなウェルカムベルを
鳴らしながら店に入ると、
ランチ時も終わり、他にお客さんは
いない。

4人がけのテーブルに

｢あれっ？翔太と涼太じゃん。｣
｢え、佐久間もふっかに呼ばれたの？｣
｢そうだよ。何かあったのかな。｣
｢さあ？よくわかんなくて。｣

みんな分からないのか。
とりあえず、同じテーブルに
座らせてもらって待っていると、
俺の数分後に、
阿部ちゃん、照が入ってきた。

｢どういう集まり？｣

みんなが疑問に思うことを
翔太が代弁してくれた。

別にみんなで遊ぶこともあるし
不思議でもないけど、
なんで呼ばれたのかなーんも
検討がつかない。

ふっかを待つしかないけど、
みんな不安げな顔をしていた。