好き、嫌い、好き (ページ42)

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翔太に噛みつかれるように
あちこち責められて身体中痛い。

隣で満足したように眠る翔太。
その隣で私は自分の身体をみて、
ビックリしてしまう。

あちこち赤い……。
こんなことになるまで
責められるのは珍しくて
苦笑いしてしまう。

首は赤くないのかな。と思って、
ベッドから起き上がって、
洗面所へ行き鏡を見ると
どうやらそこら辺は大丈夫なよう。

何となくほっとしてベットに戻れば

｢どこいってたの？｣

翔太起きてたのか。

『洗面所行ってただけだよ。』
｢……離れちゃヤダ。｣
『どうしたん、翔太……。』
｢彩は俺のだもん。｣

甘えん坊な翔太、久しぶりだな。

『翔太が彼女できるまでいるよ。』
｢……彼女できてもいなきゃヤダ。｣
『ワガママがすぎるな。彼女できたらちゃんと大事にしてね。』

そしたらいつものセリフ言うんでしょ。

｢彩がいなくなるくらいなら、彼女なんていらない。｣

……それ違うじゃん。

寝ぼけてるのかな。
頭働いてないのかも。

翔太が言うのはこれでしょ。

‘’自分で大事にすると決めた女は誰より幸せにするために頑張る〟

『翔太、そろそろ寝よ？』
｢……一緒にいてくれる？｣
『うん、いつもいてくれてるでしょ？私もいるよ。』

私の言葉に、いつものように唇を押し付ける翔太。
いつもと違うのは
私を抱きしめて離さないこと。

｢彩……。｣
『ん？？』
｢好き。｣

え、好き？

『翔太……？？』

私が呼びかけても
微動だにしない。

寝ちゃったのかな。

私だけ無駄にドキドキさせられて
なんなんだもう。

諦めて、私は翔太にしがみつくように
くっついて、そのまま眠りについた。