一瞬の夢をあなたと。 (ページ27)

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ランチタイムがやってきた。ページ27

『その話は、ご飯の時にでも。』

なんて言って目黒くんからの質問を掻い潜る。

照くんと住んでる、と目黒くんに伝えていいか
分からないので……。

講義が始まる前に、照くんにLINEを送る。

【目黒くんに今どこに住んでるんだと聞かれたんですが、照くんのとこにいると教えてもいいですか？】

忙しいとすぐには連絡は返ってこないけど
とりあえず待っていよう。

そして、2 限から4限まで終わらせたあと
待ちに待った(？)お昼ご飯。

荷物を持って、中庭に向かった。

黒｢おまたせ？｣

『いや、来たとこだよ。』

中庭のベンチに腰掛け、お弁当を広げていると
目黒くんが登場した。

そして玉子焼きをモグモグしてるとき

黒｢岩本くんと住んでるってホント？｣

ゴホッ！
は…？知ってるの…？

むせてしまった私は慌ててお茶を飲んだ。

黒｢おい、答えろや。｣

私のほっぺをひっぱる目黒くん。

おお、近くで見ると本当にイケメンさんだ。

私はその手を掴んで離させようとするけど
全然動じない。

あ、照くんからのLINE確認してない…。

『ひょ、ひょっひょまっへ。』

黒｢何？聞こえないんだけど。｣

あんたのせいだよ！なんて心の中で
ツッコミながら、なんとかスマホを取り出す。

そして、トークルームを開くと

【全然問題ないよ。なんか聞かれた？】

と、返事が来ていた。

ほっ、としていると私のスマホを取り上げる
目黒くんは、勝手に画面を凝視。

黒｢しょっぴーの言ってること本当だったんだ…。｣

『…しょっぴー？』

黒｢あー…渡辺翔太って人。｣

『ああ、渡辺さんね。』

黒｢知ってんだ？｣

『照くんのこと知ってるなら知ってる人達の1人でしょ。』

黒｢で、嫌われてると。｣

『嫌われてるというより、信用されてないんだと思うよ。』

黒｢そんな人と顔合わすの嫌じゃね？｣

『…うーん、悪い人ではないし。私も悪いことをしてる訳では無いと思ってるから。それに、物件そろそろ見つかると思うから、そしたら渡辺さんに言われることも無くなるでしょ？』

黒｢どこ住むんだよ。またあんなオンボロか？｣

『東京って家賃高いんだもん。仕方ないよね。』

黒｢…岩本くんとずっと住んでればいいじゃん。｣

『いやいや、さすがにそんなのは出来ないよ。』

好きだって自覚してんのに。
そんな長いこと一緒にいたらだめだ。

カレカノでもあるまいし。

そんな私たちの横を
目黒くんのお友達たちが通ろうとしていた。

でも、私たちを見て立ち止まった。