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side 翔太
俺は、涼太の家へ向かった。
今でも、彩が大好きな俺の親友の元へ。
「どうした？なんかあった？」
俺の顔を見て第一声そう言った涼太。
俺は顔色も良くないんだろうね。
「目黒、彩にキスしてた。」
「…だろうなと、思ってたよ。」
「でも彩はあいつを責めなかったよ。」
「そうだろうね。でも俺は目黒を許さないよ。」
ほんと、過保護なんだから。
いや違うか。
ほんとに、彩が好きなんだ、お前は。
「ねぇ、涼太。俺が彩の彼氏でいいの？」
「うん、翔太なら安心だよ。」
「それ、本気で彩を好きな涼太の言葉？
俺の親友からの言葉？」
お前は彩が好きなの知ってるよ。
それならそれでいいのに。
なんで逃げるんだよ、俺から。
それが伝わったのか
本音をさらけだした涼太。
「…次、お前が彩を泣かせたら許さない。」
「うん、わかってる。」
「ふざけんな、セフ レとか。」
「……ごめん。」
「彩に素直になってくれよ。俺はなれなかったから。」
「これからはちゃんと素直でいる。だから、頼むよ。そんな、泣くなよ…。。」
涼太はポロポロと涙を零してた。
こんな顔見た事ない。
俺が、こんな顔をさせたんだよな
「…彩を、ひとりにしないで。俺は、頭しかなでられなかった。頼むよ、翔太。全身であいつを、愛してやってくれよ。」
俺にしがみついて泣く涼太は
俺が初めて見た年相応の彼だった。
きっと今まで我慢してくれてたんだ。
俺があいつをセフ レって言った時も
あいつが、泣きそうな時も。
支えてくれてたんだよな。
「涼太、ごめんな。ありがとう。」
「俺はお前の親友で、彩のお兄ちゃんだから。」
その言葉はずっと呪いのように
自分に巻きついてただろう。
涼太が俺の幼なじみで親友でよかった。
無理させて、ごめん。
俺を認めてくれて、ありがとう。
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作者名：SNOWSNOW
| 作成日時：2020年2月21日 23時
