好き、嫌い、好き 4 (ページ16)

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調理師免許もお給料もそこそこ貰えて

龍太くんに感謝しながら

翔太が、私たちの地元の方に
戻ることになった。

「旦那さんと仲良くせなあかん。これからもずっと一緒におるんやろ？」

私が一緒に地元へ行くと伝えた時は

私の言葉にそう返してくれた龍太くん。

生まれたのはここなのに、
地元はやっぱり、みんながいるあそこだから。

「彩ちゃん、辛いことあったら戻ってきなね？」

よしくんがそう言ってくれて、
他のみんなは泣いていて
そんなみんなを翔太が慰めていた。

「彩ちゃん…俺…」

『よしくん、ありがとう。』

「……うん、こちらこそ、ありがとう。辛い時は帰ってきなね。仲間ちゃんとおるからね。」

よしくんの言葉に私は前を向けた。

「「彩ちゃん！！！」」

みんなが呼ぶから振り返れば、

「…振り返って欲しい訳ちゃう。でも聞いてな。俺らは、彩ちゃんを応援してる。だから、ちゃんとここにも拠り所あるからね。」

大吾が言うてくれて、嬉しかった。

私は皆に手を振った。

大好きな、私の幼なじみたち。

地元に帰る私にはもったいない人達だった。