好き、嫌い、好き 4 (ページ15)

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side 蓮

感情を上手くさらけ出せない俺が
自分で嫌いだった。

でも大好きな人が出来た。

その人は、既に誰かのものだったけど。

そんな俺を支えてくれたのは

「蓮！お前はもっと自分を大事にしぃ！」

「んもぉ、めめは気づくの遅いんだから。色々遅すぎて心配だよ！スライムなの？！俺はめめ大好きなのに！！」

大事な親友2人。

そんな親友の元に、
ふっかさんと、阿部さんからメール。

【彩の子供、めちゃくちゃ可愛いよ！】

その写真を見て、康二は泣きそう。

康二は恋愛とかじゃなく、
大好きなお姉さんとして彩を見てるの知ってたよ。

「可愛い顔の子だね。」

俺が言うと、康二は
切なそうな顔をして
俺の頭を撫でるから。

俺は涙を隠して下を向いた。

忘れてないよ。
忘れられないよ。

初恋みたいなもんだもん。

追いかけたい、そう思えた人だから。

「めめ、俺ね、姉御に対するめめ、かっこいいと思ってたよ。」

ラウの言葉に俺はさらに下を向いた。

涙が、止まらないんだよ。

彩の子供は、彩に似てるようで

割と翔太くんに似てそうな女の子。

「……蓮、いつかおめでとう、言いに行こうな。3人で。」

俺の気持ちを察したように
康二が呟いて俺の頭を撫でた。

本当はすぐに会いに行きたいクセに。

康二は我慢してくれたから。

我慢じゃないか。
俺らが、3人で言わなきゃ意味ないって
分かってたから、会いに行きたいってのを
言わないでいてくれたんだよね。

「うん、俺も彩の子供に会いたいよ。」

俺のそんな言葉に
康二もラウールも抱きついてきた。

3人で大泣きした。

それだけ、彩の存在はでかいんだよ。

だから、彩

前みたいに自分なんて、って

言わないでね。

俺たちは、

いや、俺は、

お前が子供を産もうが大好きだよ。

俺の初恋が、お前でよかったよ。