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ひっく、ひっく....
私の泣き声が響く。
泣くのは違うって、わかってる。
でも、どうしても止まらなくて。
なんで、この人はこんなに真っ直ぐに
私を受けいれてくれるんだろう。
私だけおかしい気さえする。
ふっかも、阿部くんも、涼太も
さっくんも、康二も、ラウも、照くんも朱音も
もちろん、蓮もちゃんと
色んなことがわかってるのに。
私だけなんか違うんだよ。
愛をくれるみんな。
私は、みんなにちゃんとした愛を
届けられてるのかな？
｢彩。お前はさ、きっと愛されてないとは今は思ってないと思う。でも、どこか、不安げなんだよ。｣
『 え.......？』
｢だから、俺も、目黒も、ふっかも....お前のことを好きな人達みんな、愛情の伝え方が難しいんだよ。｣
翔太は私をじっと見つめてくる。
優しい目。
この目に見つめられると、私は嬉しくて
甘えたくて仕方なくなる。
それは昔から、変わらない。
｢甘え方が下手くそなのも可愛くていいんだけどさ....。でも自信は持てよ。お前のことを、みんな大好きなんだって。ちゃんと愛されてるんだって。お前がみんなからの愛以上のもの返さなくていいんだよ。｣
『私、そんな綺麗な人じゃ.....。』
「無意識にやってんだよ、お前は。みんなを大事にしようとしすぎて、自分のこと蔑ろにしてんだよ。」
そして、私を見て言うの。
｢お前は大阪にも帰れた。俺とも、ふっかとも阿部とも本音で喋れた。だから大丈夫。お前は自分をちゃんと、愛してやれよ。｣
こんなにたくさんの人に愛されてる
それはちゃんと自信にしてほしい。
翔太はそう伝えると、私のほっぺを
ぎゅっとつまんだ。
『しょ、うひゃ、ひひゃいひ.....。』
｢自分を愛してやる、肯定してやる、それは大事な事だよ。ナルシストになれってんじゃねぇんだよ。自分を認めてやれ。｣
そして、トドメの一言。
｢愛することも、愛されることも、お前はちゃんと出来てるから。本当の家族じゃなくても、本当の愛は、教えて貰ってる。俺の愛でいいならこれからずっとくれてやる。だから、お前は人の愛を、自分の愛を、対等にしろ。自分をちゃんと守れ。俺も一緒に守るから。｣
ずっと、一緒にいるから。
翔太の言葉に私は涙が止まらなくて。
しがみつくしかなくて。
こんな日ばかりでごめん。
いや、違うよね。
甘えさせてくれてありがとう。
私と歩幅合わせてくれてありがとう。
愛を教えてくれてありがとう。
一緒にいてくれて、ありがとう。
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作者名：SNOWSNOW
| 作成日時：2020年2月21日 23時
