-56℃ ページ12
悲しかった、こんなに叫びたい程悲しかったのはいつ振りだろう。
ボロボロの先生を見て、父さんを思い出した。
大好きな父さんが、誇らしげに語りきかせてくれた憧れの存在の姿を見て、何だか父さんとの思い出まで死んでしまうような気がした。
父さん、父さんが教えてくれたヒーロー、イレイザーヘッドは想像以上にカッコいいヒーローだったよ。こんなになってまで、俺たちを守って戦ってくれた…先生。先生はやっぱ最高のヒーローだよ。
だから悲しいよ、悲しいんだ。だけど、俺は泣かないって約束したから…でも悲しいんだ。悲しい、悲しい、悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい…
悲しみを涙に出来ないなら、力に変えよう…心を殺してでも、正しいことをしよう…
「ダメだ！Aちゃん！」
声が聞こえた。
『い、出久…』
「ダメだ！今すぐそいつから離れるんだ！それ以上はヒーローのすることじゃない！それは…正しいことじゃない！」
『正しくない…』
「僕の知ってるAちゃんは、そんなヒーローじゃない！」
『…』
「Aちゃん！相澤先生なら大丈夫よ！気を失ってるだけなの！」
『…大丈夫…』
「そ、そう！だ、大丈夫だ！大丈夫なんだよ！融沸…っ！;」
「Aちゃん！」
グッ！
Aの手が死柄木に近づく
「ははっ…w」
ドォンッ！
「Aちゃん！」
煙が晴れる
「…は？」
『……あー。くそう、やっぱり重いな…腕ビリビリするわ…』
そこにはいつ這い出してきたのか、先ほど煮え立つ水面に投げ込まれた脳無がいた。
その拳の傍には、死柄木を庇うように水の塊で攻撃を受け流したAの姿が
「…は？何？お前なんのつもりだよ」
『何って…なんだろな。俺にも分かんねーよっ！』
そう言い死柄木、黒霧を水で拘束し、脳無から距離をとる
「Aちゃん…！」
『みんな！ごめん！ケガはねぇか⁉』
「ええ、貴方のおかげよ、ありがとう。Aちゃんw ケロケロッ」
「お前がおっかなかったこと以外は問題ねー！ へぶっ！;」
『梅雨ちゃん、峰田くん…』
「…Aちゃん…良かった…」
『…出久…』
Aが出久に感謝の言葉を紡ごうとしたその時、脳無の気配が先ほどの場所から消えた
『みんな下がれ！』
ドオオオンッ！
『(重いし早い…探知出来るのは方角だけだから、来られたら受け流すのが限界だ…)ぬおりゃああああっ！』
脳無が立て直す前に、水のベールで包み放り投げる
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皐月(プロフ) - 満月さん» 妄想小説にお気に入り登録までして下さって・・恐縮です（照） これからも頑張らせて頂きます！ (2018年6月27日 22時) (
レス) id: 5cb175ab72 (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 実は、お気に入り登録してます！ ^▽^y (2018年6月27日 21時) (レス) id: 755e555840 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 満月さん» コメントありがとうございます〜泣 とっても嬉しいです！ (2018年6月24日 23時) (レス) id: 277a8cdf68 (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 面白いですね！更新頑張って下さい ^∀^ (2018年6月24日 23時) (レス) id: 755e555840 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます！修正させて頂きました。 (2018年6月19日 20時) (レス) id: 277a8cdf68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：皐月 | 作成日時：2018年5月27日 17時
