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三十九話 なんと答えて良いか… ページ40

―――――……

―――…


一緒に食事をとるようになり
幹部達と山南の気まずい雰囲気が
解消されたある日のこと──…


そのことがきっかけとなり、
今では千鶴も幹部達の目の届くところでは
洗濯や料理作りなどの手伝いも許された。

ただ雑用を任されただけでも
部屋にこもっているときに比べ
彼女は活き活きとしている。

Aもそれを嬉しく思っていた。


そんなとき──…
ある出来事が起こったのだ。


それは、いつも通りにAが
道場で稽古をつけているときに
とある隊士の何気ない一言から始まった。


「Aさんはどうして
 巡察には行かれないのですか?」


A「え……」


──カタン…ッ


思わず竹刀を落して、
彼女らしくない間の抜けた声を上げた。


「あ、俺も思ってました!
 そういえば休日も屯所の外では
 姿をお見かけしませんが……」


「確かに言われてみれば…!」


「何か理由でもあるのですか?」


A「いや……それは、何というか…」


次々に隊士達に問い詰められて
Aはどうしたものかと頭を抱えてしまう。

自分や千鶴のことを一般の隊士に
あまり深く話せないことは理解してる。

しかしながらも、
毎日が思いのほか充実して忙しなくて
こういった質問に何の対処も考えてなかった。


A「そ、そういえば……
 なぜそのようなことを聞くのだ?」


この流れは良くないと思い、
とりあえず話をはぐらかすことにした。


「実は、そろそろ刀を
 新調したいと思うのですが……」


「こいつでは何が自分に合ってるのか
 分からないので鍛冶屋(かじや)まで
 同行願いたいらしいです!」


「あ…おいっ!!」


するとその隊士は頬を赤らめて
焦ったように割り込んできた者を睨みつけた。


A「もっと頼りになる年長者でなく
 俺なんかの意見で良いのか?」


「……っ!Aさん
 だからこそお願いしたいのです…」


A「うむ…」


その隊士が、せっかく他ならぬ自分を
頼ってくれたのだから
彼女もできるだけ同行したいと考え始めた。


しかし──…

軟禁されている状況下で、
こんな要望が通るとも思えない。



**********


続く

四十話 本能的な恐怖だな…→←三十八話 いや、二言か…


ラッキー人物

藤堂平助 祭りに行ったら、手をつないで一緒に楽しんじゃお☆


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亜紀野ユキ(プロフ) - 彩豊さん» ありがとうございます(*´ー`*) (2022年10月26日 14時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
彩豊(プロフ) - こんにちは!凄くおもしろかったです!これからどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください!応援してます☆彡 (2022年10月21日 19時) (レス) @page50 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 綵河さん» 薫くん良いですよね~♪僕も薫くんの生意気そうで寂しがり屋なところが愛らしいと思っています!!!!この小説でも早く登場させたいと思ってます!!!!!! (2016年8月10日 16時) (レス) id: f4bec4ec63 (このIDを非表示/違反報告)
綵河 - もっとたくさん薄桜鬼シリーズを書いてくれると読む気がわいてきます!ちなみに私は【南雲薫】の占いツクールを書いてくれると嬉しいです♪♪ (2014年3月31日 9時) (レス) id: 6ae65de84b (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 玲名さん» お世辞でも嬉しいです!!僕はとにかく小説を書くとき、いつも読者様たちの立場になったつもりで「どう書けば伝わるか」を考えながら書いています♪とはいっても、僕より素晴らしい作者様たちはたくさんいますが… (2013年12月16日 21時) (レス) id: 806d6ba1fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2013年2月3日 22時

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