検索窓
今日:45 hit、昨日:647 hit、合計:397,068 hit

二十三話 推し登場で大歓喜 ページ25

すると、


「あの子達の成長を
 この目で見守ってゆけるのですね…
 ありがとう…っ…本当にありがとう…っ」


普段は表情の固い彼女がぽろぽろと
涙を溢すのを見てぐっと胸が掴まれる。


「っ…ぜひ見守ってくださいっ!!
 ご子息達が素敵な男性に成長して
 恋をして、お嫁さんを連れてきて
 孫を抱く…その日を信じて生きてください!」


気付けば、私は瑠火さん以上に
わんわんと泣き喚いていた。

こんな夜中になんて迷惑な奴だろう。


「あなたは優しい女の子ですね…」


すると、瑠火さんは起き上がって
昼間に煉獄さんにしたように
私をぎゅっと抱きしめてくれた。

これはもしや…間接ハグ!?


「杏寿郎よりもこんなに小さな女の子が
 頑張っているのですね」


というか、瑠火さんめっちゃいい匂い!


「瑠火さん…大好きっ!」


亡き母を思い出して
私もその背に手を回しすがりついた。


すると、そこへ──…


「何事ですか母上!?」


私のうるさい泣き声を聞きつけ
煉獄さんが息を切らせながら
バンッと部屋の襖を開いた。

その小さな手には木刀が握られている。


彼は私と瑠火さんを見て…


「おのれ鬼め!!母上から離れろ!」


そう判断するのも無理はない。

今の体勢は端から見れば
鬼が人に食らいつく寸前っぽい。


「杏寿郎…やめなさい!」


瑠火さんが説明しようとしてるけど
私は何も言葉が出なくて
口元を隠して硬直していた。


「煉獄家に足を踏み入れたこと許しがたし!
 母上と千寿郎は俺が守る!!」


「っ…!……ごめ…なさ…っ」


ポロリとこぼれ落ちた涙が
月明かりに照らされてキラリと光る。


「っ…!?」


「…………会えて嬉しかったです…っ」


二人にぎこちなく微笑みかけて
逃げるように煉獄家から退散した。

瑠火さんが何か声をかけられましたが、
もう…本当に……十分なんです。


……ほんと、一生分くらい
推しを感じて死んでしまいそう…!


口元を押さえて泣きましたけど
実は気持ち悪いくらい
ニタニタと笑っちゃってるんです。


ナニアレ天使!?
幼い煉獄さん無鉄砲そうだけど
すでに正義感強くて凛々しい…!

好き…本当に好き…!!

マンガのキャラに夢見てた時期と違って
なんか…生煉獄さんヤバい…!


目が合った瞬間、恋に落ちた。


私に貴方の幸せを守らせて!

どうか……いつまでもお元気で
貴方と貴方の愛した人たちが
笑い合う未来を私に願わせてください…!



**********


続く

二十四話 この感情は何だ?→←二十二話 瑠火さんとの会話


ラッキーアイテム

ピカピカどんぐり 伊之助に子分と認められます!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (441 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 鬼化 , 煉獄杏寿郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

亜紀野ユキ(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» そちらもご閲覧ありがとうございます(*^ω^) (2022年10月26日 14時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンの作品書いてたの作者様だったのですね!あの作品とても面白くて好きです! (2022年9月28日 22時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - Zxcvbnm9090さん» (*´∀`*)ポッ…ありがとうございます!!頑張りますb (2021年11月20日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
Zxcvbnm9090(プロフ) - 鬼設定がまず面白い上に主人公のキャラが好きです!!推しのために貢ぐ笑最高でした!これからも楽しみにしてます!! (2021年11月20日 9時) (レス) @page47 id: 2e6009ddad (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます(*´ω`*)テレッ (2021年11月13日 7時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年9月10日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。