二十二話 瑠火さんとの会話 ページ24
ここからは本題を…！
「…──貴女様の病を治します。
そして、どうかこちらの手紙を
炎柱様へお渡し願えないでしょうか？
筆無精なもので稚拙な文章とは存じますが…」
「これは…？」
「これから起こるであろう悲劇を
回避できるかもしれない…預言です」
「わかりました……必ず夫に渡しましょう」
差し出した手紙を何の疑いもなく
受け取ってくださった。
「感謝致します。あと、こちらも…」
次に、私は町で買ってきた
芋ようかんを手渡す。
「お口に合えばよろしいのですが、
どうぞ皆様でお召し上がりください」
「こ、これは……ご丁寧に」
予想外の手土産に瑠火さんは
少しぎこちなくしつつも
こちらもきちんと受け取ってくださった。
困らせてごめんなさい。
叶うなら、煉獄さんの
生“わっしょい”聞きたかったなぁ…
その後──…
再び瑠火さんに横になってもらって
目的である鍼治療を始めた。
目を凝らすと、今までの治療では
見たことのない数の光が見える。
きっとそれだけ病状が重いってことだ。
病気治療のための赤い光はもちろん、
自然治癒の促進の青い光もたくさんある。
おそらくは、体力回復とか食欲増進とかの
アフターケアみたいなのかな？
トントン…トントン…
「一つおうかがいしていいですか？」
「もちろんです」
鍼を打ちながら私は
好奇心を抑えられなくて口を動かした。
「煉ご……杏寿郎さんのご年齢は
おいくつですか？」
「七歳ですよ。そういうAさんは？」
私の四歳上だと…！？
「わ、私は……三歳です」
見た目はまさに三歳だけど
大人ぶった振る舞いだし
サバ読んでるって思われたらどうしよう…
「そうなのですか？驚くほど利発ですね」
「……断片的な未来が見えるので
少々小賢しいだけです」
原作知識のことは
予知夢として統一した方がいいだろう。
マンガとか…作り物とか…
この世界で生きる今、言うべきじゃない。
「それで預言に繋がるのですね」
「はい」
そうして、様々なことを話しながら
想像とは違って穏やかな時が流れた。
「…──はい、治療は以上になります。
けれども無理はせず、ゆっくりと
体力を回復させることに専念してください」
「……本当に…私は生きられるのですね…」
「瑠火さん？」
徐々に体が軽くなるのを感じながら
瑠火さんが高まる体温を確かめるように
己の胸に手を当てて呟く。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
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亜紀野ユキ(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» そちらもご閲覧ありがとうございます(*^ω^) (2022年10月26日 14時) (
レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンの作品書いてたの作者様だったのですね！あの作品とても面白くて好きです！ (2022年9月28日 22時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - Zxcvbnm9090さん» (*´∀｀*)ﾎﾟｯ…ありがとうございます!!頑張りますb (2021年11月20日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
Zxcvbnm9090(プロフ) - 鬼設定がまず面白い上に主人公のキャラが好きです！！推しのために貢ぐ笑最高でした！これからも楽しみにしてます！！ (2021年11月20日 9時) (レス) @page47 id: 2e6009ddad (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます(*´ω｀*)ﾃﾚｯ (2021年11月13日 7時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2021年9月10日 17時
