【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！【煉獄杏寿郎】

二十一話　第一印象が肝心！ ページ23

──よしっ！！


瑠火さんの部屋の位置はわかったし
夜に忍び込んで治療しよう！

あと、あの出来事がまだ先なら
槇寿郎おじさまに手紙書いて注意喚起して
あれのフラグだってへし折ってやろう。


まあ…とりあえず、今は…

手ぶらの訪問は失礼だし…
────手土産の菓子折りを買ってこよう！


やっぱり、さつまいもがいいよなぁ…


……あっ！芋ようかん！！

高級だし、品があるし、
煉獄さんが喜んでくれそう！



＊ ＊ ＊



そして、迎えた夜──…


細心の注意を払って気配を殺し
煉獄家のお屋敷に忍び込んだ。


なんだろう…この背徳感？


ひゃほーい！推しの自宅訪問だぜーい
…って、下心があるからかな？


おまわりさん、私です。


ちなみに、煉獄家の皆さんには
姿を偽りたくなくて今は実年齢の三歳の姿。

よちよち歩きで心許ない。


──ス…ッ


遠慮がちに縁側に面した部屋の
障子を開けると
そこには美しい女性が布団に横たわっていた。

けど、


「まさか……この家に鬼が入ってくるとは
　思いませんでした」


瑠火さんは、目が覚めていて
私を見て体を起こした。


な、なんて声を掛けます！？

推し…いや、好きな人のお母様ですよ？！

こういうのは第一印象が肝心だし
死んでも嫌われたくない…！


えっと……


「───今宵は、月の綺麗な夜ですね」


間違えたー！！
それって夏目漱石的なアイラブユーじゃん！

いろいろテンパってしもうた！
今から挽回出来ます！？


「そうですね」


あ、瑠火さんが同意してくれて
なんか救われた……

よーし！
切り替えて、あとは練習通りに…


「初めまして、炎柱様の奥方…煉獄瑠火様。
　私は夜叉野A…
　巷では共喰い鬼と呼ばれております」


「まあ……あなたが、噂の…？」


やっぱり鬼殺隊発信の通り名だからか
瑠火さんも私を知ってらっしゃるみたい。

感動ですっ！
これで、多少は警戒を解けたかな？


「夫から少し窺っています。
　なんでも…人助けして鬼を食らうとか…」


それ違います！
玄弥じゃあるまいしそんな悪食しませんって！


「…一つ訂正しますと、
　もちろん人は食べませんが鬼も食べません」


「それは…ごめんなさい」


すると、瑠火さんは謝ってくれた。

彼女は私のことを鬼だからと
穿った見方をしないで
個人として接してくれている。


さすが煉獄さんのお母上！！



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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