三十七話 教えてください! ページ39
「Aお姉ちゃんも
お外で遊ぼ!」
炭十郎さんの治療を終えると
炭ちゃんが手を引いて外に誘うけど
それはちょっと……死と隣り合わせ。
「ごめん、炭ちゃん。私は太陽の光に弱くて
日中はばっちり対策しないと外出れないの。
二人で遊んどいで」
「そうなの?じゃあ、あとで中で遊ぼー」
そのまま炭ちゃんは
ねこちゃんの手を引いて外へ出ていった。
妹の面倒をよく見る優しい子…!
「本当……いい子ですね」
「ありがとう。……Aちゃん」
「はい」
炭十郎さんに呼びかけられて
炭ちゃん達に向けていた視線を彼へと移す。
「君は……何者なんだ?」
このときの炭十郎さんの目は
私の全てを見透かしてるようで驚いた。
珠世さんは、子供やお年寄りには
鬼だと見抜かれやすいって言ってたけど…
たぶん死期の近い人にも
なんとなく分かるんだと思う。
もちろん、この治療で
回避出来たって信じてるけど!
「…──全てお話しします。
どうか信じてください」
私は、炭ちゃん達がいないことを好機とし
炭十郎さんに全てを話した。
竈門家に伝わるヒノカミ神楽とは
どのような意味を持つのか…
鬼とは、鬼狩りとは……
そう遠くない未来に炭ちゃんとねこちゃんが
経験する壮絶な出来事…
そして、私の正体……
──しゅるる…
「このように…伸縮可能です。
ちなみにこちらが本来の姿です」
言葉の証明のためにも
実際に炭十郎さんの前で縮んで見せた。
「炭治郎と、そう変わらない歳なのか…」
「ええ…でも、私の方がいっこ上です」
「なるほど……」
私の話をどこまで理解できたのか…
炭十郎さんは何を聞いても
驚いてるようには思えなかった。
この独特の落ち着きは安心感がある。
「私は皆さんを守りたい…!
そのために炭十郎さんに協力してほしくて…」
「なんだい?」
「私にヒノカミ神楽を教えてください…!!」
そう宣言すると、予想外だったのか
炭十郎さんはきょとんと目を大きくさせた。
その表情は親子なだけあって
やっぱり炭ちゃんに似てる。
「使いこなせるかはわかりませんが
やらなきゃダメなんです!
私が運命を切り開くんだから…!」
自分に言い聞かせるように
固く拳を握ってそう言い切る。
「ありがとう…この家を本当に
守ろうとしてくれてるんだね。
けど、君はもっと大人を頼りなさい」
労うようにそっと頭を撫でられた。
**********
続く
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亜紀野ユキ(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» そちらもご閲覧ありがとうございます(*^ω^) (2022年10月26日 14時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンの作品書いてたの作者様だったのですね!あの作品とても面白くて好きです! (2022年9月28日 22時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - Zxcvbnm9090さん» (*´∀`*)ポッ…ありがとうございます!!頑張りますb (2021年11月20日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
Zxcvbnm9090(プロフ) - 鬼設定がまず面白い上に主人公のキャラが好きです!!推しのために貢ぐ笑最高でした!これからも楽しみにしてます!! (2021年11月20日 9時) (レス) @page47 id: 2e6009ddad (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます(*´ω`*)テレッ (2021年11月13日 7時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年9月10日 17時