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二百四話 気付いたときには ページ10

「そうだ…最近こっちにきた
 子も診てやってくれよ。
 なんでもいきなり血を吐いたんだと」


「それは急を要しますね!すぐ向かいます」


治療した女性から新たな情報を得て
早期の治療が必要なようなので
血を吐いたらしい人の元へ向かった。


「お邪魔します。旅の途中の鍼灸医です。
 不躾ですがお身体を診させてください」


たどり着いた屋内は暗くてじめじめしてる。

ここら一帯はどこも衛生環境が良くないけど
上手く言えないがここは桁違いに嫌だ。


「どう…して…こんなとこに?」


しかし、そこにいたのは意外にも
衰弱してやつれてるけど美人なのがわかる
泣き黒子のある色っぽいお姉様だった。


「怪しい者じゃないですよ。
 ちょっと失礼致しますね……ん?」


お姉様が寝そべる布団をめくって
目を凝らすと不調を示す光が現れた。

けど、この光の灯り方って…


「……病じゃなくて毒、ですか?」


おそるおそる訊ねると
そのお姉様が目を見開いて声もなく驚いた。


え、あ…ちょっと待って…!

服毒して切見世に身を置いてる
泣き黒子の美人ってまさか……


「ここは危ないから逃げなさい…!
 何も気にせずそのまま帰って」


半身を起こしてお姉様──…
宇髄さんの妻の一人、雛鶴さんが小声で言う。

私の身の安全を考えてくれてるのが
必死な口調から痛いほど伝わった。


「でも、せめて治療を…」


のちに宇髄さんが解毒薬を飲ませるけど
彼女が原作より早く自由に動けるといいはず。

というか、美人が苦しむのをただ見たくない。


「私のことはいいから…っ」


───ぐんっ

雛鶴さんの声が途切れると同時に
内臓を押し潰されたような衝撃を受ける。

気付いたときには
すでに拘束されて身体の自由が利かず
宙に浮いて彼女を見下ろしていた。


「待って…!その子は関係ないでしょ!?」


毒で上手く動かせない身体を引きずって
雛鶴さんが私に向かって叫ぶ。

正確には、私に絡みついてる帯に。


「関係ないのはアンタの方よ。
 この女はこっち側なんだからね」


その帯から突然、艶っぽい声が発せられた。


「こんなとこにまで来るなんて
 共喰い鬼ってのは随分好き勝手してるのね」


「んーっ!」


口も塞がれて喋ることもままならない。


こんな風に拘束していいのは
原作のまきをさんみたいに
スタイル抜群のお姉様だけだろ!!

溢れそうな胸につい目が奪われたほど
セクシーでけしからんかったです。



**********


続く

二百五話 囚われた先で→←二百三話 吉原遊郭では…


煉獄さんコレクション

煉獄先生 歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり!黒板じゃなくて先生だけを見つめちゃうと怒られるよ


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亜紀野ユキ(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうございます!続編もどうぞよろしく(^-^)/ (6月2日 0時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 久しぶりに作品見に来たらたくさん更新されててめっちゃ嬉しかったです!堕姫ちゃんとの関係のところで涙出ました...知らぬ知らぬうちに関係が深まっていって...(泣)来世のお話もすっごく良かったです。みんな幸せになって欲しいな...この作品をずっと応援してます! (6月1日 19時) (レス) @page40 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みっささん» 嬉しいです!近日中にまた更新します_〆(゚▽゚*) (5月8日 18時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
みっさ - 初コメ失礼します!面白くて優しくて可愛いヒロインちゃんって神では!???何時も楽しく見させていただいてます!ゆっくりでいいので更新がんばってください! (5月8日 16時) (レス) @page47 id: 0ca1847e23 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - あさん» 頑張ります(〃ω〃)ポッ (5月8日 1時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2023年2月1日 16時

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