百五十六話 修業編へ…! ページ11
【Aの目線】
柱合会議を無事終えた。
鱗滝さんの家に寄り
冨岡さんと錆兎さんの仲直り計画を相談し
日が暮れてから蝶屋敷を訪れると、
「ゴメンネ、弱クッテ」
「大丈夫だ伊之助!お前はすごいぞ!!」
「イィヤァアア──ッ!!!
その薬苦くて飲めないってばァ!!」
視界に広がる三人にひたすら和んだ。
「お邪魔します」
おそるおそる病室に入ると
私を見て炭ちゃんと善ちゃんが起き上がる。
己の弱さを思い知らされて
現在へこみ中の伊之ちゃんは寝たままだ。
「A姉ちゃん!」
「聞いてよAちゃん!!
俺さ蜘蛛になりかけて怖かったんだよー!」
ベッドの間にある椅子に腰かけ
彼らを見るとやっぱりあちこち怪我して痛そう。
「お薬飲めたらお菓子あげるよ」
何から話そうか迷ったが、そんな言葉が出る。
それから那田蜘蛛山での
彼らのほぼ原作通りの歩みの詳細を聞いた。
「……みんな頑張ったね」
これからも彼らは傷を作って
互いに励まし合って強くなるんだな…
凡人の私は三人のようにはなれない。
何が起こるかを知ってるのに……
「A姉ちゃんも頑張ったな」
「Aちゃん経由で沢山の人が
ここに運ばれてきたって聞いたよ」
炭ちゃんと善ちゃんに揃って励まされた。
きっと二人には音と匂いで
私がへこんでるのがわかったみたい。
……本当に優しい子らめ。
いくらでもお菓子あげちゃう。
「そのあとも炭ちゃんは
柱の皆さんに囲まれて大変だったね。
不死川さん怖かったでしょ?」
すると、炭ちゃんが珍しく眉をひそめた。
「……知性も理性も全く無さそうだったのに
お館様が現れてから
すごいきちんと喋り出して驚いた」
ぅおいっ!
おはぎ好きのツンギレヤンキーとはいえ
柱に対してなんてことを…
「私も初対面で頸に刀突きつけられ
投げ飛ばされて頭握り潰されかけて
すっごい怖い思いしたよ〜…」
ため息つくと二人がぽかんと口を開けて驚く。
しかし、真ん中のベッドの
伊之ちゃんは微動だにしない。
「けど、共闘したら少し仲良くなれたよ。
嫌々でも鬼から守ってくれたし」
今後のためにもイメージアップだ!
あの人って不器用で無愛想だけど
めちゃくちゃ良いヤツなんだよ。
「兄弟子さんに告げ口して叱ってもらうね」
胸を張って宣言すると
炭ちゃんは複雑な顔でぎこちなく頷いた。
……やっぱり私も今度頭突きしよ。
**********
続く
ラッキーアイテム
さつまいも 煉獄さんに貢ぎましょう!!
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亜紀野ユキ(プロフ) - 桜井直(なお)さん» ありがとうございます(´ω`*)コツコツ頑張ります (2023年1月29日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
桜井直(なお)(プロフ) - 亜紀野ユキさん» ヒロイン、可愛い。。作者さんは天才!こんないいお話を!続編待ってます! (2023年1月29日 10時) (レス) @page50 id: f84b7d123d (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 綺羅さん» わっしょいなご祝儀ですね(*´∀`)占いコーナーまでご閲覧嬉しいです (2023年1月18日 21時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - kanayamamoto112さん» こんな子ならストーカー気質でも推せますね(*´ω`*)ほっこり (2023年1月18日 21時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 尊いッ!!見ていて癒やされます、御馳走様です(笑)ご祝儀はサツマイモでも…(笑)そして占いのおはぎに笑いました(笑)一か八かでずんだにして持って行ってみます!← (2023年1月18日 21時) (レス) id: fcc9d08bef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2022年9月7日 17時