【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！惨【煉獄杏寿郎】

百二話　おじいちゃん怖い ページ6

珠世さんのおかげで
やるべきことがはっきりした。

だから、すっかり安心しきって
同い年で馴染みやすい善ちゃんとの会話を
ほのぼのと楽しんでいたのだ。


そんな気の緩んだところへ──…


「善逸──っ！！！
　また逃げ出しおって…この馬鹿者ー！！」


…────ガンッ！！


「げふっ！！！」


背後から何かが突進してきて
車にはね飛ばされたように
隣の善ちゃんが叫び声とともに宙を舞った。

何が起きたのかわからなくて
目をぱちくりさせ、しばし私は固まる。


あ、ひょっとして……というか絶対
師範の桑島さんですよね。


「じいちゃん！！」


「師範と呼べ！！」


殴られた頬を押さえて
善ちゃんが涙目でその人物を呼ぶ。

このやりとりが生で聞けるとは…！


「俺、じいちゃんが好きだよ！！」


突然の愛の告白に桑島さんが
照れてポッとなってめちゃくちゃ可愛い。

この二人は癒しであり尊すぎるのでは？


「でもさァ！！女の子の前で
　いきなり殴り飛ばすのはひどくない！？
　ただでさえAちゃんから弟扱いされて
　情けない姿ばっか見せてるのに！」


そこは大丈夫だ、善ちゃん。

きみがこれから先いくら恥晒しても
慈悲深く微笑む自信あるから。


「女の子……？」


善ちゃんの涙混じりの訴えに
桑島さんがようやく私の存在に気付いた。

元鳴柱様にちゃんと挨拶せねば…！


「初めまして、夜叉野Aです。
　先程お弟子さんを橋の下で拾いまして
　少々餌付けしておりました」


「間違ってはないけど
　捨て猫みたく言わないでー！」


ナイスツッコミ！
ついからかいたくて…ごめんよ。


「共喰い鬼の名で知られてまして
　元水柱様の鱗滝さんとも交流があります」


鬼だからと警戒されないように
ビッグな知り合いの名前は積極的に出そう。

俺の父ちゃんパイロット〜…みたいに。


「おお…！おまえさんが
　鱗滝の言ってたお嬢ちゃんか！」


「ご存知とは…恐縮です」


同世代っぽいし、やっぱ二人は面識あるんだ。


現役の柱時代エピソードめっちゃ聞きたい！

鬼殺隊の幕末から明治編……ええな。
可及的速やかにOVA化求む！


「雷の呼吸の使い手は
　足を酷使して壊しやすいと聞きます。
　良ければ治療させてください」


すでに桑島さんの右足は膝から下が義足だ。

私の血鬼術では欠損は修復できないけど
残された身体を労りたい。

そして、獪岳をぶっころ……じゃなくて
薬を盛らせてください！



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

百三話　預言と苦言→←百一話　優しい音…

煉獄さんコレクション

煉獄先生　歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？

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