【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！惨【煉獄杏寿郎】

百三十六話　やってきた報せ ページ40

すると、急にしのぶさんの
顔から微笑が消える。


「Aさんは…ご自分以外に
　人を食べない鬼がいると思いますか？」


それって、ねこちゃんのこと言ってるのかな…

だったら柱合会議での
風当たりが弱まるよう弁護せねば…！


「いますっ！！めちゃくちゃ可愛くて優しい
　お姉ちゃん気質な素敵な女の子がいます！」


身を乗り出して主張すると
しのぶさんが目を丸めてぽかんとした。


「……もしかして、お知り合いで…？」


「はい、私が三歳から六歳まで近所で過ごした
　心優しい兄妹なんです……」


害なんて全然ないんですよ！

むしろ竈門兄妹を見てるだけで
この世の大半は救われるんです！！


「Aさん」


「はい」


しのぶさんの真剣な声音を受けて
私も表情を引き締め直す。


「鬼殺隊は貴女のことは信じています。
　しかし、鬼への嫌悪感は膨らむ一方です」


「鬼が人を食べる限り…それは当然です」


その言葉にこくりと頷く。


「少女が実際に人を襲わない証明が
　できない限りは認められないでしょう」


「……不死川さんにいじめられちゃいますか…」


「大丈夫……とは言い切れませんが、
　私も姉もいますから」


そうだ…！
この柱合会議にはカナエさんもいるんだ！

不死川さんが暴走したら叱ってくれるはず。


「何卒よろしくお願いします…！」


もし何かあったら粂野さんにチクろっかな…
不死川さんがいじめたーって。


「というか、Aさんも
　証人として一緒に鬼殺隊本部まで来ては…」


そこへ、バサバサっと羽をなびかせて
一羽の鎹鴉が私のもとへ舞い降りた。

あれは僕の鎹鴉、しぇいくす丸……
なんてのはいないから知り合いの子だろう。


“きなこが無事帰ってきた。臨月だ”


それは鱗滝さんの字だった。

え、ちょ…このタイミングでマジでか！？


「Aさん…？どうしましたか？」


「ごめんなさい……柱合会議への出席
　ちょっと間に合わないかもしれません。
　私の分も頼みます…！」


やり残したことはないか思考を巡らせ
勢いづけて立ち上がる。


「うちの子が出戻りでバツイチで
　できちゃって臨月なんですっ！！」


困惑するしのぶさんに向かって
最後に声を張り上げた。

せめて一目でも姿を見なくては後悔する！


(相変わらず……毒気を抜かれる子)


難しいことを考えるより先に
私は広がる闇の中を全力疾走していた。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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煉獄先生　歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？

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