【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！惨【煉獄杏寿郎】

百三十四話　勝手に親近感 ページ38

生存者の蝶屋敷送りと
ご遺体の回収を続けながら
かなり時が経過した。


もう村田さんは入山したかな？

そろそろ炭ちゃんたちも
怪我を癒してこちらに向かってるかな…


「ここは俺に任せて君も先に行け！！」


遠くから聞こえてきた声にはっとして
私は慌ててそちらに駆け出した。

これはきっと彼の声だ…！


「えっ……」


「小便漏らしが何言ってんだ」


「誰が漏らした、このクソ猪！！
　テメェに話しかけてねぇわ、黙っとけ！！」


失礼な伊之ちゃんにぶちギレの彼は
サラサラの髪をなびかせながら刀を振るい
炭ちゃんたちを先に行かせる。

こうして会うのは初めてだけど
勝手に親近感湧いてました、村田さん！


「操られてるご遺体を回収！」


私のかけ声で周りを取り囲む
糸で操られた隊員たちがいなくなって
村田さんが困惑する。


「き、きみは……？」


「毎度お馴染みの共喰い鬼です！
　村田さん、勝手に親近感湧いてました」


(なんで俺…この子に親近感持たれてるんだ？)


「こちら虫除けになります。
　今は先を急ぐので失礼します！」


─────バシャーッ

村田さんに虫除けの液体を浴びせかけて
炭ちゃんたちが走り去った方へ駆けた。


ダメだ……上手く立ち回ってる気でいたけど
全然犠牲を減らせてない。

せめてこの先で
より強固に操られてる尾崎さんたちが
手遅れになる前に回収しなくては…！



＊ ＊ ＊



「さ、三人とも回収ーっ！！」


そう叫んで尾崎さんたち三人が
アイテムボックスに回収されてすぐに
彼らの頭に繋がっていた糸が激しく引かれた。

一瞬でも遅れたら間に合わなかったよ…。

義勇さんとかの話題で
村田さんと世間話しなくてよかった…！


「A姉ちゃん…！」


「何やってんだ」


突然現れた私に奮闘してた二人が戸惑う。

今は一分一秒も無駄にできないから
状況の説明やほのぼの世間話は
蝶屋敷での療養期間まで持ち越しだ。


「負傷者の治療とかは私が引き受ける！
　優れた剣士さんは先に行って！！」


「わかった。よくやった、子分！」


“優れた剣士”という言葉に
伊之ちゃんは誇らしげに胸を張った。


「頑張ってね、親分」


そう送り出すと、ちょっとホワホワした。


先を行く二人を見送って頭を切り替える。

ここから伊之ちゃんと炭ちゃんは
二人で協力して厄介な操り死体を倒して
炭ちゃんが母役の鬼を斬る。


一番優しい型───…干天の慈雨で。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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煉獄さんコレクション

煉獄先生　歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？

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