【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！惨【煉獄杏寿郎】

百二十二話　対伊之助作戦！ ページ26

こうなったら
三歳の頃から密かに考えてた
対伊之助作戦始動だ…！


「食らえ…！！」


…─────パラパラ…ッ


突然頭上に無数の何かが降り注いで
伊之助が一瞬身構えた。


「なんだァこれは…？！」


その直後、彼は目を輝かせてしゃがみ込み
私のばらまいたものに食いついた。

よし…！
この勝負どうやら私の勝ちのようだ。


「ふっ……その価値が分かるとは
　君もなかなか見込みのある男だな」


私は意味ありげな笑みを溢して
すくっと立ち上がる。


何をばらまいたかというと───…

三歳から何の気なしに集めて
暇を見ては極限まで磨き続けたどんぐりだ。


「まさか……こんなピカピカなのは
　俺だって見たことねぇぞ…！！」


いつか伊之助との交渉材料になれば…と
集め続けて厳選した一級品なのである。

ほとんどノリと冗談だったけど
ここまで彼が食いついてくれたのは
嬉しい誤算というやつだ。


「少年よ、私を見逃してはくれないか？
　もちろん……ただとは言わない」


…─────パラパラ…


再びアイテムボックスから
これ見よがしにどんぐりを追加で召喚すると
うぐ…と、伊之助はたじろぐ。

効果はバツグンだ。


すると、


「ハッ…！テメェを取っ捕まえて
　どんぐり全部ブン盗ってやるだけだ！！」


そう、彼は結論を出した。
いやいや…それ盗賊の理論やないかーい！


「思ってたのと違うっ！！」


極限状態に追い込まれて私は走り出した。

当初の計画ではどんぐりを介して
友情が芽生えて仲良くなるはずだったのに！


「待ちやがれ！！どんぐり鬼ィ！！」


「その呼び方絶対ヤダっ！！」


刀を振り回してあとをついてくる
伊之助に向けて小出しにどんぐりをまいた。

その度にしゃがみ込んで
拾い集めてるから時間稼ぎはできてる。


というか、何…この茶番？


まるで、某ジブリ作品なんだけど！！

今ならメイちゃんに追いかけ回される
ちっちゃいのとちゅうぐらいの
トトロの気持ちが痛いほどわかるよ。


すると、

─────ポンッ


私たちが一進一退の
高度な心理戦を繰り広げる最中に
目に映る景色が切り替わった。


「え……あれ…？」


突然のことに目を瞬かせて立ち止まる。

そういえば鼓の音が聞こえたかも…。

運良く私と伊之助は
二つの部屋を隔てた距離感だったので
彼を撒くことに成功した。


「ふっ……計画通り」


……なんちゃって。
完全に行き当たりばったりでした。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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煉獄先生　歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？

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