百九話 懐かしい匂い ページ13
その後、
炭ちゃんと鱗滝さんに
これまでの経緯を聞いてもらった。
ハードな人生…いや、鬼生を送ってきたね。
だけど、周りには優しい人がたくさんいて
運も味方してすごく恵まれたと思う。
「そうだったのか……
だから父さんはあんなことを…」
私の話した内容にえらく納得した様子で
炭ちゃんが一人呟いた。
鱗滝さんは私を労って頭を撫でてくれてる。
そんな素敵なおじいちゃまが好きです…！
「父さんがよく言ってたんだ。
今こうしていられるのは
A姉ちゃんのおかげだ…って」
「私は出来ることをしただけだよ。
……何でも出来たわけじゃない」
現に、私は竈門家のフラグを折れなかった。
「でも、俺たち家族は
A姉ちゃんのおかげで幸せだった」
私の罪悪感を感じとった炭ちゃんが口を開く。
「弟たちも定期的に届くお菓子とかを
すごく楽しみにしてたし。
顔を覚えてるのは俺と禰豆子くらいだけどさ…
姉ちゃんはずっと前から俺たち家族の一部だ」
「炭ちゃん……！」
うちの子マジ天使…！！
この子ほんとに人間なのか疑わしいほど
良い子すぎません！？
(あ、懐かしいすごく甘い匂い…)
「儂からも一つ言わせてもらうぞ」
ずっと私たちの会話を聞いていた
鱗滝さんが口を開いた。
「全てを背負うのはおまえさんの悪癖だ。
断片的な未来が見えるのは凄いことだが
それら全てを己の望むように
変えられるなどと思ってはいかん」
「鱗滝さん…！」
「救う…とはいささか傲慢な物言いだ。
おまえさんの見た運命…とやらに抗うのなら
仲間と共に戦えば良い」
鱗滝さん、渋くてカッコいい…！
私の中でイケおじ様と言えば
槇寿郎おじ様一択ですけど
イケおじいさまは鱗滝さんですっ！！
いずれ真菰さんとは
この魅力について語り合いたい…！
(甘い匂いがより強くなった。
この感覚……本当に懐かしいな)
私が萌えを甘受してると
鱗滝さんと炭ちゃんが鼻を動かして頷いてる。
二人揃って鼻がいいから
私みたいな凡人にはわからない
相通ずる感覚があるんだろうか。
「……A姉ちゃん」
一度、息を整えてから
一大決心したように炭ちゃんが口を開いた。
というか、今更だけど
未だに姉ちゃん呼びされて嬉しいな。
「全然目を覚まさないんだけど
禰豆子は大丈夫なのか？
鬼を人に戻す方法はある…？」
現段階でそれに何と答えるべきか
私は息を詰まらせた。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
煉獄さんコレクション
煉獄先生 歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？
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亜紀野ユキ(プロフ) - 美奈さん» 共感アザースっ！！ (2022年9月6日 7時) (
レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - ＊舞夜＊さん» どうもです(´ω｀*)近々更新します!! (2022年9月6日 7時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
美奈(プロフ) - 続編…！！楽しみです！夢主ちゃんの言動がいちいちそれなすぎて（？）ニヤニヤが止まらない…(*°ω°*)これからもお待ちしてます！応援してます！ (2022年9月5日 23時) (レス) @page50 id: 654a1bab90 (このIDを非表示/違反報告)
＊舞夜＊(プロフ) - もう再会編、たまらないです！！ 気絶するのがすごく親近感湧きます！！！ これからも頑張ってくださいo(`･ω･´)o 続編待ってます！！！！ (2022年9月5日 15時) (レス) @page50 id: d349d12c8d (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 綺羅さん» ありがとうございます！推しの多量摂取は危険ですから(´∀`)ｷｬｯ (2022年8月21日 12時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2022年3月3日 9時
