五十三話 地味な助言を聞いて ページ6
つまり、
状況を整理すると──…
原作の約十年前の現在、
推定十三歳の宇髄さんはまだ忍をやってて…
温泉で偶然会った美人のお姉さんたちは
見覚えあると思ったら奥さんたちじゃん!
現在すでに嫁なのかは知らんけど。
折れるフラグ…折れるフラグ……
えっと……宇髄さんは父親の策略によって
知らぬうちに兄弟を手にかけてしまい
父とよく似た考えの弟と戦うのを避けて
忍の里を飛び出して鬼殺隊に入ったんだよね?
なのに、まったくツラそうな顔を見せない
強いとこが宇髄さんの魅力だ。
てことは──…
今なら兄弟を手にかけないで済むのでは…?
───よろしい、ならば預言だ!!
「おい、ガキ。
地味にアホなことばっか言ってねーで…」
「貴方のお父上は……
のちに強い子供のみを残すべく
兄弟同士で殺し合いをさせます」
──ぴく…っ
その瞬間、宇髄さんの視線が
アホの子を見る生温かい眼差しから
不審な異物を見る鋭い双眸へと変わった。
いや、誰がアホの子じゃい。
「弟さんのうちの一人はお父上の思想を
色濃く受け継いで説得は難しいでしょう。
けど……可能でしたら他のご兄弟にも
お父上の謀略を秘密裏に教えて差し上げて
一人でも多く生き延びることを切に祈ります」
「お前……一体…
(急に雰囲気が変わりやがった…)」
アホな幼女が急にこんな真剣な話をしたら
怪しむのも当然だと思う。
まだ鬼殺隊じゃないから
共喰い鬼なんて噂すら知らないだろうし。
けど、それでも私は……
「私の正体は…のちにわかるでしょう。
どうか…幼子の妄言と切り捨てず
ご一考をお願いします──宇髄天元さん」
「っ…!」
名前を知っていたことにも
宇髄さんはひどく驚いた様子だった。
だけど、それ以上は何も語らず
私は踵を返して彼に別れを告げる。
「いずれ……会いましょう」
おっ!
去り際にこのセリフって
ミステリアスでなんかカッコよくない?
これで、のちに鬼殺隊と共闘するときに
再会したら少年マンガの王道っぽい
なかなか面白そうな展開で…
「おい、温泉宿はそっちじゃなくて
こっちだぞ馬鹿ガキ」
──ズコーッ
ちくしょー!!
カッコつけたまま終わらせろや!
「……ありがとうございます…っ」
いたたまれなくて
私は逃げるようにその場を走り去った。
これ……もう…アホの子って
印象しか残らなかったらどうしよう?
ちゃんと預言を活かしてね!
**********
続く
ラッキー人物
煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり!!死なない程度に盛り上がろう!
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亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω`*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 楽しみに読んでいます!実に最高ですね(笑)体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいデス!!忍たま良いですね(*´∇`*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年11月26日 21時