五十二話 派手な男前ですね ページ5
すると、そこへ──…
「こんな夜更けにガキが犬っころ連れて
地味に何してんだ？」
ほとんど調査なんて諦めて
きなこと遊んでる私に誰かが声かけてきた。
厚い雲に月が隠れて
その人物の顔がよく見えないけれども
声からして青年…いや、少年だと思う。
「そこの温泉宿に泊まってる
旅の途中の幼女と愛犬です」
とっさにそう返答する。
「あっそォ……
ガキが夜に外を出歩いてんじゃねーよ。
さっさと糞して寝ろ」
心配してくれてるとは思うけど
初対面なのにずけずけと失礼な物言い！
少しムッとして見上げると
ちょうど雲の切れ間から月が顔を覗かせて
その少年がはっきり見えるようになった。
現れたのは──…
────見覚えのあるド派手な男前だった。
あれ……？
記憶よりも幼い雰囲気ではあるけど
もしかして…この人……
「は…犯人は貴方だーっ！！」
まだ探偵役が抜けなくて
考えるよりも先にそんな声が出た。
「あ…？」
それを受けて目の前の男前なお兄さんは
ポカンと口を開けて放心してしまった。
ここに来てからずっと抱えてた
謎が解けたものだから……つい。
東の名探偵ネタの一人遊びはもうやめよう。
「失礼…つかぬことを伺いますが
お兄さんのお名前はなんですか？」
わかってはいるんだけど
確信を持つためにそう訊ねる。
「男に興味持つのは十年はえーよ。
ガキは帰ってさっさと寝ちまえ」
「違うわいっ！！」
こちとら前世から煉獄さん一筋じゃい！
そういや…アンタの奥さん
みんなお尻もお胸も大きいですもんね！？
さらには柱内でも
この人は蜜璃さんやしのぶさんに対して
安産型の尻って批評してるからね。
そりゃ、幼女にゃ興味ないわな。
「だいたい私は…！炎を連想させる
正義感が強くて凛々しい眉に
つり目気味の綺麗な瞳をした
素敵な殿方にしか興味ないですからっ！！」
「何言ってんだお前…
地味にアホそうな奴だな」
幼女の心に突き刺さる辛辣な言葉ァ！
「うっさい！！このド派手な男前がっ！
俺様で自由気ままに生きてるようで
自己評価は低くて傲りはなく謙虚で慎重で
洗練された巧みな技を極めてる
愛妻家の国宝級色男めっ！！」
「(罵る口調で派手に褒められてんだが…)
つーか、なんでンなこと知ってんだよ？」
あ、いけない……！
今重要なのはそこじゃないだろ、私！
ヲタクの語りグセって直らないね。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー人物
煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり！！死なない程度に盛り上がろう！
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亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (
レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω｀*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 楽しみに読んでいます！実に最高ですね（笑）体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいﾃﾞｽ!!忍たま良いですね(*´∇｀*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2021年11月26日 21時
