六十七話 私に出来ることを ページ20
「帰ってこい、男気の塊っ!!」
いつもなら鍼を打ってすぐに
効果が見られるのに……どうしたことか
錆兎さんは予断を許さぬ状態が続いた。
―――――……
―――…
その後──…
しばらく錆兎さんのそばにいたけど
鍼を全て打ち終えて…もう光が見えないので
私に出来ることは何もない。
だから、鱗滝さんの許しを得て
少しこの施設を探索した。
蝶屋敷と比べると、和室感が強くて
収容人数もそう多くはない。
胡蝶姉妹が入隊するまでは
あまり先進的な治療施設は確立されて
無かったのだろうか…?
ちなみに、錆兎さん以外は
そこまで命に関わる状態ではないようだ。
それでも──……
中には、剣士として
生きられなくなりそうな人もいて……
いつまでもくよくよするんじゃなくて──…
自分が今ここで
何をするべきなのかわかった気がする。
「お手数ですが、怪我の度合いの重い順で
患者さんの元へ連れてってください!!」
そこで働く人たちにそう声をかけると
戸惑いつつも皆さんは指示に従ってくれた。
いつか鬼殺隊の方々と
本格的に共闘したいと思ってたけど…
表立って動くのが不安なのと
鬼ぶっ殺し隊の過激派に目をつけられるのが
怖くて逃げ続けてしまってた。
だけど──…
原作の前の時間軸でも鬼殺隊は戦ってて…
怪我人も死人も日常茶飯事なんだ。
* * *
その療養所に滞在して
三日が経過して──…
最初は共喰い鬼に否定的で
不信感のある人たちももちろんいた。
だけど、彼らとも少し打ち解けて
「こういう鬼もいるんだ…」と、
笑いかけてくれる人まで現れた。
しかし、そこから皆さんが
鬼に隙を見せないように注意喚起は徹底済み!
「──鬼は悪です。
嘘もつくし、人を欺きますから
けして油断はしないでください」
鬼幼女の口からそれを聞かされるもので
皆さん複雑そうな顔をしましたが。
そして、錆兎さんはというと──…
「お陰で助かった。
きみには本当に感謝してもしきれない」
治療してもなお昏睡状態を経て
三日目でやっと意識を回復されました。
死にかけた人に血鬼術を使うのは
これが初めてだったけど…
ゲームの回復アイテムと違って
やっぱり全回復は簡単じゃなかったようだ。
また一つ、私の能力を知れて
今後に活かさなくてはならないのと
慢心するな…と、胸に刻まされる。
**********
続く
ラッキー人物
煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり!!死なない程度に盛り上がろう!
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亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω`*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 楽しみに読んでいます!実に最高ですね(笑)体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいデス!!忍たま良いですね(*´∇`*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年11月26日 21時