六十二話 推し語りさせて！ ページ15
「だいじょうぶですか？
かおがまっかです！」
「っ…大丈夫じゃないかも……
いつ死んでもおかしくないくらい
脈拍と体温の急上昇が著しい…っ」
今なら痣を発現する条件満たせそう。
体温三十九度以上かつ心拍数二百以上
難なくクリアしそうなんだけど！
「Aさん、いいこいいこ」
涙を流す私の背中を撫で
落ち着かせようとしてくれる千ちゃんが
いつかの炭ちゃんと重なる。
ほんとの良い子は間違いなく君らだよ！！
これは…体調不良とかじゃなくて
邪な精神の私の問題なの。
「すぅ……」
やがて杏寿郎さんの眠りが深くなって
握られた手がするりと放される。
それを好機に私はサッと彼から離れた。
自分が犯罪者にならないように…！
「お…お見舞いはここに置いてくので
杏寿郎さんにお大事にって伝えてねっ！」
──ドサドサ…ッ
そう千ちゃんに伝言を頼み、貢ぎ物を置いて
逃げるように部屋を飛び出す。
その足で瑠火さんの部屋へ寄り
寝てるところにそっと鍼を打った。
病気の再発の兆候は見られなくて
少々お疲れ気味だけど
健康そうな彼女に安堵する。
ご迷惑でなければまた訪問させてください。
…────大好きです。
＊ ＊ ＊
その後──…
推し語り仲間の愈史郎さん宛てに
興奮冷めやらぬまま手紙をしたためた。
この感動と衝撃を
誰かに聞いて欲しくて仕方ないので。
我が同志ならばわかってくれるはず…！
すると──…
【Aぽすとに荷物があります】
ワクワクしながら
すぐさま手元に召喚すると…
────“長い。そして喧しい”
そう、一行だけ書かれていた。
「うおいっ！！同志コノヤロー！！」
私だって愈史郎さんの珠世さん語り
めちゃくちゃ付き合ってるでしょうが！？
毎回、もはやポエム集かってくらい
超長文を丁寧に読み込んで
激しく同意して返事書いてるのにー！
ふてくされてると
愈史郎さんから再び手紙が送られてきた。
“だが、よかったな。
これからもお互い頑張ろう”
…………不覚にもギャップに萌えた。
単純バカな私の不機嫌なんて
その一文で綺麗に吹き飛んだわ。
“ありがとうございます。
私も珠世さんとの近況報告を
楽しみにしていますよ”
その後──…
────バサバサッ！！
本のような分厚い紙の束が送られてきて
私は己の浅はかな言動を
ちょっぴり後悔するのであった。
まあ、ちゃんと読むんだけどね。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー人物
煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり！！死なない程度に盛り上がろう！
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亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (
レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω｀*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 楽しみに読んでいます！実に最高ですね（笑）体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいﾃﾞｽ!!忍たま良いですね(*´∇｀*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2021年11月26日 21時
