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「星海は?」

「?」

「文野さんと付き合ってるの?」

「はあ!?」


なんでまた、と思ったが、言われてみれば思い当たる節が何個もあり、すぐに引っ込めた。

隣で、良かった、というつぶやきが聞こえ、胸がじんわりと熱くなった。


しかし、まだ疑問はある。

付き合っていないなら、尚更、何故名前で呼び合っているのだろう。

前より距離が近くなった、というのも理由の一つに入ると思うが、核心的なものは知らないままだ。

それに、付き合ってないからと言って、もしかしたらお互いに好き合ってる可能性も充分に生まれる。


“Aちゃん”



まただ。また、幸郎の、日比谷を呼ぶ声が頭の中で再生される。



きっと、魔が差した。

それは、俺がこれからすることへの言い訳(・・・・)







「 ───、A 」





その瞬間、風がざあっと吹く。

木々が揺れ、少し冷たくなった空気を、体で受け止める。

日比谷は、照れたりしているのだろうか。それとも、呼び捨てすんな!なんて言って怒ったりするのだろうか。

きゅっと手を強く握り、日比谷の言葉を待った。





「 ───‥‥‥星海は、 」




彼女の声は、俺が予想していた反応とは裏腹に、悲しみも怒りも、何もかも悟らせなかった。

自嘲気味に少し笑って、



「 ‥‥‥星海だけは、私のこと日比谷って呼んでて 」


「 なん、で‥‥ 」


聞かずともわかる。でも、聞いてしまう。

そんなわがまな俺でも、日比谷は許してくれるのだろう。



「 だって、言ったじゃん。私、星海のこと、好きだから、って 」


好き。好き。好き。

それは、かつて、日比谷が俺に言ってくれた言葉。

そして、今も伝えてくれた言葉。

ぼんやりでしかなかった胸の熱さが、確かに形となって、俺の心を揺らがせる。



「 ‥‥‥前から、聞こうと思ってたんだけどさ 」


そう前置きし、次の言葉を続ける。





「 星海さ、私の告白、忘れたりしてる? 」




馬鹿にしてるのかと怒鳴りたくなった。

あの告白の情景や、手の温度、弱々しい声音。全て、頭の中から取り除くことができないでいるというのに。

勉強中も、ふとした瞬間にでてきて、部活の休憩中や、日比谷の顔を見ているとき、必ず思い出してしまうというのに。


それをさせたのは、間違いなく日比谷Aだというのに。



「 ───忘れられるわけ、ねぇだろ‥‥ 」





╾╾╾


更新サボってましたね。テストがあるんですよHAHA






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恋う。(プロフ) - Renrenさん» 誰かの生きる理由になれるような偉大な作品を書けたとは全くもって思っていませんが、少しでもあなたのためになれたなら心から嬉しいです。こちらこそコメントありがとうございます!! (2020年12月26日 10時) (レス) id: b0168ce166 (このIDを非表示/違反報告)
Renren(プロフ) - 私も、生きる意味が分からなかったけど、この小説読んで今生きる理由を見つけました。ありがとうございます (2020年12月25日 20時) (レス) id: c1d45c9094 (このIDを非表示/違反報告)
恋う。(プロフ) - まみさん» あ"り"が"と"う"ごさ"い"ま"す"!!!!!!私自身も夢主ちゃん一途すぎね?と思いながらかいてます笑笑 昼神くん救われねぇなあ‥‥(遠い目)って感じです。コメントありがとうございました!!! (2020年12月7日 6時) (レス) id: b0168ce166 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - もう本当に好きです、、、星海くんと夢主のすれ違いがなんとも悲しいし、夢主は他の夢小説と違ってほんとに一途でとても素敵だと思います。でも自分はどうしても幸郎に感情移入してしまってなんとも辛いです、、、 これからも応援させていただいています! (2020年12月7日 0時) (レス) id: 78a66a55d1 (このIDを非表示/違反報告)
mika(プロフ) - うわぁーーーーーー……。星海くん、イケメンやわぁ。夢主ちゃん最終的に選んで欲しいけんなぁ。。 (2020年10月11日 15時) (レス) id: 4da161d36b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恋う。 | 作成日時:2020年7月12日 18時

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