【男主】余 所 見 す ん な 。【栗花落カナヲ】

１余所見 ページ3

「カナヲ、おはよ」

毎日の朝は、カナヲへの挨拶から始まる。

俺は着替えをしているものの、まだ眠気が抜けていなかった。

それに比べて何だ。カナヲはいつも通り綺麗だった。

「あ、幸。おはよう」

少し笑みを浮かべながら挨拶を返してくれる。

愛らしいなぁ..

「今日は任務入ってる？」

「今の時点では入ってないよ」

「そっか」少しクールに気取ったが、内心ガッツーズ。

一緒に居れる、やった。

まぁ、一緒に居れると言っても稽古とかあって忙しいけど。

その後、師範やアオイさん、きよ、すみ、なほと共に朝食を食べた。

いつも賑やかな食卓。

男だからといって、皆普通に話しかけてくれている。本当に優しい人達だ。

朝食を食べ終えると、カナヲと手合わせをした。

カナヲは凄く強い。

けど、流石に男の俺が負ける訳にはいかない。

だから、夜とか時間が空いたらいつも練習している。

そのお陰で、カナヲと手合わせしても、最近では当たり前のように勝ち続けた。

「終了。幸の勝ち」

師範からそう告げられると、カナヲにやったぜと言わんばかりにピースする。

すると、カナヲは、ぷくーっと頬を膨らませ、少し怒る。

「いじわる」

「ごめんって」


あぁ、こんな日が続けば良いのに。

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