【男主】余 所 見 す ん な 。【栗花落カナヲ】

１６余所見 ページ19

カナヲside

私は最近、炭治郎に相談に乗ってもらっていた。

もちろん、幸のことについて。

この気持ちをハッキリさせたくて、色々聞いてもらってたんだけど..。

「やっぱり、幸のこと好きなんじゃないか？」

毎回のようにこの言葉を言われる。

ブンブンと首を横に振る。

「それは無いと思う」

「そうか..」

うーん、どうしたら気づくんだろう

炭治郎がそんな事を呟いていたが、意味が良く分からなかったので、とりあえず保留とした。

「炭治郎はそういう人居ないの？もし居るんだったら、相談乗るよ」

「俺？俺はなぁ..長男だからと色恋なんてしてきたこと無いから、そういった話は無いかな」

「そうなんだ」

長男って、凄い。

確か、幸も長男だったって言ってたっけ。

長男って、皆こんな感じなのかなぁ。

「お、カナヲと炭治郎。何話してんのー？」

幸のことを考えていたら、目の前に丁度幸が現れたので、驚いて口をパクパクさせる。

「ん？カナヲどした？」

「あ、いや、その..」

もしかしたら、今の話を聞かれてたのかもしれない。

そう思うと、顔に熱が集まっていくのが分かった。

「別に大した話はしてないよ。二人だけの話。ね？」

炭治郎がフォローしてくれたので、それに合わせてうんうんと頷く。

「へぇ..俺には内緒の話なんだ。ふーん、」

そう言った顔が、笑顔なのに少し怒っているように見えたのは気のせいじゃない。


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補足

炭治郎がフォローをしてくれたので、と記載しましたが、炭治郎は別に嘘を吐いた訳ではありませんので、顔が可笑しくなったりはしませんでした。

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