【男主】余 所 見 す ん な 。【栗花落カナヲ】

９余所見 ページ12

カナヲside

「人は心が原動力だから！」

「頑張れ！」

炭治郎に言われた言葉を頭の中で再生する。

確かに、私は心の声が小さいし、人と喋る事が苦手。

けど、幸に対しては違った。

昔から、ずっと、ずーっと一緒に居て、凄く仲が良い。

そのせいか、幸とは沢山喋った。

何で、幸とは普通に喋れるのだろう。

皆と違う。幸だけ特別。

特別..？私にとって、幸は特別なの？

そう思ったら、急に顔が赤くなった。

炭治郎に手を握られてるのも気にせず、幸の顔が頭の中で鮮明に浮かんだ。

炭治郎が居なくなった後も、考えていた。

特別って、何だろう。

私にとって、幸はどんな存在なの？

そんな事を考えながらコインをぎゅっと握っていたら、幸が来て思わず目を反らしてしまったんだ。

感じ悪かったかな。

もう、どうすれば良いのか分からないよ。



幸side

数日後

「はぁー..」

でかい溜め息をつく。

何に対してかって？もちろん、カナヲの事。

最近、めっちゃ避けられてる。

え？俺何かした？っていうくらい。

しかも..

「幸、カナヲに何かしたの？最近、ずっと避けられてるよね」

アオイさんにまで言われちゃう始末。

「んー、何かしたのかなぁ、俺。」

原因さえ分かれば、解決出来なくもないが、何かした覚えが無い。

強いていうなら、カナヲと炭治郎が話していた時に何かあったのかもしれない。

話を全部聞いていた訳ではないし。

「アオイさんは、何か聞いてないの？カナヲから」

「さぁ..あんまり話してくれないし。」

「そっかぁ」

どっちにしろ、気まずいままなんて、嫌だ。

ちゃんとハッキリさせよう。

――

あけおめことよろです！

１０余所見→←８余所見

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す