好きにならなければ良かった、なんて。【蒼井翔太】

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言葉を失った。



　

　
　
　
若葉さんがここにいることは確かだ。



　

　
　

　
　

　
　

　

社長から癌だということは聞いていた。







けど、ここにいるってことは・・・・
　
　

　
　
　

　
　
　

　



相当、体調が悪いってこと。









病室に入ろうか悩んだ。









彼女は病気の事を知られたくなかったから、


僕に言わなかった。









それなのに、たまたまという理由だけで


僕に会ってしまったら、



彼女は嫌がるだろう。









悩んだ結果、少しドアを開けて




隙間から彼女の様子を見ることにした。









　
　
　
　

　

　
　


　

　








　
部屋の中央に置かれたベットに、


彼女は横たわっていた。









明らかに痩せたと思う。









元々少し心配になるくらいには細かったけど、


今はそれ以上。









目は閉じられていた。









僕はそっと扉を閉めて、階段を使って下まで降りた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






家に着いて、壮馬くんからメールがきていることに気づいた。









壮馬今日、病院にいた?



壮馬外で電話してるの、たまたま見えて。









蒼「若葉さんの部屋から見てたんだ・・・・。」









翔太うん。いたよ。









すぐに返信がきた。









壮馬この前のことなんだけど、ちゃんと話したいことがあって。









若葉さんのことかな・・・・・・。









翔太うん。いいよ。

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