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梶side
梶「目を覚ましたら、目の前に大好きな人がいて・・・一度は自分の気持ちにブレーキをかけました。・・・・けど、そんなのやっぱり無理で・・・・。」
気が付いたら、若葉ちゃんを抱きしめていた。
その瞬間だけ若葉ちゃんを独り占めできた。
僕だけのものにできた気分に浸ることができた。
梶「・・・最低ですよね、俺・・・・」
それまでずっと、何も言わずに話を聞いていた宮野さんが口を開いた。
宮「最低なんかじゃないよ、梶くんは。」
梶「!!」
予想外だった。
そんな優しい言葉を頂けるなんて思ってもいなかった。
宮「自分の気持ちに簡単に嘘をつくことができたら、それは本当の気持ちじゃなくなると思うよ。」
涙が止まらなかった。
宮「だからこそ、辛くなったり苦しくなったり、嫉妬や独占欲で溢れたり、自分の嫌なとこが見えてくるかもしれない。でも、その全てが間違いとか、いけないことだとは俺は思わないかな。」
梶「宮野さん・・・」
宮「自分の想い、もう一度ちゃんと伝えてみたら?逃げずにさ。」
梶「・・・でも、迷惑じゃ・・・」
宮「若葉ちゃんってモヤモヤしてることがあると、ずーっと引きずっちゃいがちだからさ、はっきりさせてあげるのが、若葉ちゃんのためだと、俺はそう思うよ。」
宮野さんの一言で心が軽くなるような気がした。
梶「・・・ありがとうございます!僕、頑張ってみます!!」
自分の気持ちに正直になるんだ!
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作者名:咲姫 | 作成日時:2017年4月7日 15時