透明な影と。【斉藤壮馬】

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「・・・・・ごめんなさい、私、もうここにいれない・・・」

　



彼女の口から零れた、小さな声は
　


寂しいことを告げた。

　


　


　

　

　


　


壮「・・・なんで、そんなこと言うの？」

「もうこれ以上、迷惑かけれないから・・・」

壮「迷惑だなんて思ってないよ・・・！！」

「でも！ダメなの！！これ以上、ここにいたら私・・・・」


　




　



　


　


　

「私、本当にわからなくなる・・・・」
　

　



　



　


　


壮「わからなくなるって・・・なにを・・・？」

「・・・ごめんなさい。」







そう言って、ふわっと玄関の方へ向かう彼女を引き止めた。


　



壮「待って！！」


　


　




反射的に伸ばした腕が、彼女の腕をするりと通り抜けた。


　




　



　

壮「っ・・・・」

「・・・ねぇ、私と一緒にいて、辛い？」

壮「っそんなこと・・・！」

「私は辛い、壮馬さんと一緒に居ること。」

壮「っ！！」

　


　




　



俺・・・
　




光ちゃんに、嫌われた・・・・・・？

　


　




　



　


　


　


　


そう思っていた矢先、彼女の口から告げられた言葉は
　


想像してたものと違かった。


　



　




　



　


　




「・・・壮馬さんと一緒にいたら、もう・・・・戻れなくなっちゃいそうで・・・」

壮「え・・・・？」

「・・・楽しかったから・・・一緒にお出かけして、ご飯を食べて、朝おはようって言って・・・」

壮「光ちゃん・・・」

「・・・私、一つ壮馬さんに隠してたことがあるんです。」

壮「・・・なに？」

「・・・本当は、タイムリミットがあるんです。この世界にいられるのは・・・」

壮「っ！！・・・・それは、いつまで？」









「・・・もう、終わりです。」

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